消えた星図
かきときちう😥
「あ、すごい雨だ」
電話口からぽつりと聞こえた独り言に、心なくふぅんと返した。
「それより次はいつ?」と会話を切り返したのはあまりに愛想がなかったように思う。
11月の連休は2度あるが、彼はいざ繁忙期という具合で祝日も出勤が決まっている。予定を合わせるのであれば有給を取ってもらうことになる。
「今すぐは決められそうにないな」
「じゃあ、もう寝よう、バイバイ」
通話終ボタンを押した途端プツリと何かが切れた。
星は西から南へと何かを携えて渡ってきた。
そして南から西へとまた帰っていくのかと思っていた。
深夜、雨が降ってきた。
それはもうすごい雨だった。
いつもはおやすみ、なのに「バイバイ」で終わったことが悲しくて、眠れずにいる。
雲は空を隠してしまった。
雨はいっそう強く感じる、窓は不定期に揺れる。
さっきまであなたに降った同じ雨が
今まさに私を濡らしているかもしれない。
そう思い立った頃には
もうまどろみの波にさらわれていた。
大きなヘッドホンは枕に当たって不快になった。
白いスマホの画面は音も立てずにヒビを入れた。
水槽越しのキスはただ体温を奪うだけ塗る
未知の交差点。
お題キープ
コーヒーが冷めないうちに。
AIが生成する顔に特徴があると思っていた。
「きっとそれだな」とふと感じるのだ。
なんの引っ掛かりに気がついてそう感じているのか気になって何枚も画像を見て合点がいった。
どうやら顔に対して眉毛が太めに描かれていることに不思議を感じているようだった。
(朝ごはんを食べてくる続きは、また)
靴紐。
いつだったか、蝶々結びと
人の縁をかけて
歌われた曲があった。
静かにしっとりと何かしらの
後悔を背負って歌っているような曲だった、
そんな気がしている。
自分で蝶々結びをすると
100発100中縦結びになる。
靴屋の店員があんなにも心地よく
途中。
センチメンタル・ジャーニー
布団に帰っていく。
人の形に沈み、夢の中へ落ちていく。
人の1日は布団から見れば
忙しない