大切だから話を聞いてあげたいと思う
失いたくないから手を差し伸べたいと思う
悩みも不安も全て背負い一緒に悩んで泣いてあげる
友情はそうやって築き上げるものだと信じていた
それなのにどうして私がこんなにも苦しいのだろう
全てを一身に受け止めた私の中に
ドロドロと黒い塊が溜まっていく
そのうち黒い塊は私の全てを覆うのだ
………
大切で失いたくない存在を
私は自ら手放してしまった
憧れた存在は天高く昇る太陽だった
窓から見える景色は宝石のように美しく
その輝きには価値がある
どれだけ強く憧れてそうなりたいと願っても
私はその光から作り出される影でしかない
陽があれば陰がある
しかし陽がなければ陰はうまれない
私は永遠に自ら光を放つ陽にはきっとなれない
どこにいても満たされない
私の居場所はいったいどこだろう
考えても分からないから
私が形を変えて今いる場所に染まるしかない
そのうち時が経って
この場所から逃げられなくなって初めて気付く
私の世界はもっともっと広かったんじゃないか
大切な親友だった
君は誰よりも優しくて繊細で弱くて
だけど誰よりも頑張り屋さんで
そんな君と一緒にいると私の心は穏やかになれた
そんな君だから優しく耳を傾けてくれると思い込んだ
最後に君にあった日の最後の言葉に
どれだけ君は傷ついただろう
「みんな頑張ってるから」が君を突き放し、追い詰めた
繊細だからこそ、頑張り屋だからこそ
言葉を慎重に選ぶべきだったのに
もう戻れないあの時が君との関係を壊してしまった
君とまた言葉を交わすことができるなら
今度は言葉以上のもので「お疲れ様」を伝えたい
あなたがいたから
私は頑張れる
あなたがいたから
私は強くなれた
あなたがいたから
私の人生は生き続けている
だけど人は誰かの1番にはなれない
もしこの人が私の全てになってしまったら
もし私がこの人の全てになってしまったら
…
それはきっと歪んだ愛の形になってしまう