#ずっと大好きだよ
4歳の誕生日に、ウサギを飼った。
名前はキャンディー。真っ白の毛にキャンディーみたいなピンクがかった紅が綺麗で、その名前をつけた。
近くの公園で散歩したり、山まで散歩しに行ったこともあった。動物だとしても、幼い私にとっては本物の親友のような存在だった。
私が小学校を卒業する頃、キャンディーの様子がおかしいことに気が付いた。
いつも抱っこする時の感じとは違う。お腹の当たりに大きな塊があった。
心配で病院に行くと、ガンが見付かった。
大きなガンだった。見つかった時には既に遅く、
もって数ヶ月と余命宣告があった。
もっと早く気付いていればこんなことにはならなかったのかな、痛い思いをさせてしまっていたらどうしよう、この子は本当に幸せだったのかな
後悔ばかりが頭によぎった。
中学に入学する2ヶ月前、キャンディーは空へ旅立った。
あの頃の私には重すぎる現実を受け止めきれなくて、身体中の水分が枯れるほど、ひたすら泣いた。
私がキャンディーにやり残したことなんて山ほどある。
だけど、面と向かって「ずっと大好きだよ」って、言えなかったことが人生で1番後悔していること。
この場を借りて、キャンディーへ
ずっとずっと大好きだよ
#叶わぬ夢でも
叶えたい夢なんて、考えれば沢山あるけど
叶えたいと思っても叶わなかった夢の方が沢山あった気がする。
それでも私が諦めていないのは、どんなに叶わないと分かっていても夢を持ち続けているからだと思うの。
叶わなくても夢を持つのは自由でしょ?
だからこれからも私は夢を持ち続けると思う。
それが遠い道のりでもいつかきっと叶えてみせる。
夢を夢のままで終わらせないように。
#花の香りと思い出と
花の香りがして目が覚めた。いつの間にか寝落ちていた。
よく友達と蝶々を捕まえて遊んでた野原を思い出した
あの頃に戻りたいなぁ…
山火事で草花も残らず焼け焦げてしまったけど。
いつしか、思い出も花諸共焼け焦げて
跡形もなく消えちゃった。
#心がざわめく
寝るのが苦手だった。きっと幼い頃に母がよくホラー映画を見ていて、それを横で見ていたからだ。
寝る時さえも悪夢に飲み込まれ、目を覚ましてもその余韻は消えず、現実と夢の境が曖昧に感じられる、
その感覚がどうにも嫌いで、今でも少し抵抗感がある。
まぁ、今では大のホラー映画好きなんだけどね、悪循環だな。
子は親に似るなんちゃって…
#君を探して
何もない暗闇を歩いていた。
胸ポケットにメモ用紙ぐらいの手紙を入れて。
無人の野原にたくさんの彼岸花が紅く美しく咲いていた。
「どこへ行ってしまったんだろう」
何もない暗闇を歩いていた。ふと気がついた。
この世界に君はもういなかったんだ。
いくら探しても彼岸花が咲いているのだった。
それでも僕は君を探して、暗闇を歩き続けた。