ススキとて 夜はひとりよ 目をつむり
なんとなく俳句が書きたくて
でも書けないのでススキについて調べていたら
群生するススキの画像ばかりが出てきたもんで
たまには寂しくなりやがれと思ったのです
脳裏といえば焼き付く
焼き付くといえば目
目といえば歯
歯といえば笑み
笑みといえばこぼす、溢れる
笑みが液体だと思われていることがなんだかおかしい
おかしいという言葉に
「可笑しい」が振られるのもなんだかいい
脳裏
今日を生き延びるために思い出に縋ること
意味のないこと
あなたとわたし
あなたって誰?
鏡に映るわたしが一番しっくりくる「あなた」
わたしは、きっと私だけど
あなたは、私が決めていいのね
不思議と「あなた」という言葉には愛情と尊重を感じる。
いやな感じではない。不思議――――――。
言葉がやっぱり好きだから、
書き物する人になりたいなあ下手だけど
雨といえば、弓道部の最後の大会を思い出す。
ひどい記憶。
あの日はひどく土砂降りで、傘を差しても道着が濡れた。
私は補欠だった。
大会には、出られなかった。
何かに、怒っていた。
どうして怒っていたのかは、もう思い出せない。
それでもただ、憎かった。
あの日降っていたのが、柔らかい雨だったなら
顔が濡れることもいとわずに、受け入れて、みんなを応援できるような
そんな雨だったならば
こんな記憶にはならなかったのに。
私が怒っていたのは、過去の自責でも、恨みでもない。
団体戦は、5人でひとつ。流れも、中りも、ひとつになってチームとして成功する。それがわかっていたから、他のなにより、弓道そのものに拒絶されたことが悲しかった。
弓道は私を待ってくれなかった。私も弓道が嫌いになった。
そこに立つべきは私ではないと知りながら、これまでの時間がそこに立ちたいと思わせるから、私は怒るしか仕様がなかった。
仲間と呼ぶべきだった人達を、私はどんな目で見ていたのだろう。
いつか、あの日の私が救われますように。