わたしはあなたの呪いになりたい
バス停で、ひゅうと風が吹いたとき
帰り道、どこかからカレーの匂いがしたとき
ふと、思い出のメロディを口ずさんだとき
わたしがいたはずの空白を感じてほしい
本当は幸せを願うべきだとわかってる
強く前を向いて歩いていけるよう
そっと手放すべきだって
わかっているわ
でもね
これは一世一代のわがまま
どうか最期に
この花を受け取って
【勿忘草】
無人の遊具がゆらゆらゆれる
まるで泣いているみたいだ
きしんだ音をたてている
夕やけこやけでまた明日
ざわめきは残響だけをのこして
それきり凪いだ世界にひとりぼっち
去り行く背中に手を振りながら
長く伸びた影は誰より明日を待ち侘びている
大人になっていく君たちを
見守って
見送って
いつまでだって、ここにいる
【ブランコ】
街へ行こう! 鬱屈した気分晴らしに
街へ行こう! 外はお日様ぽっかぽか
街へ行こう! 閉じこもってちゃ勿体無い
待ち合わせの時間は過ぎてる
君は待っててくれるかな
街へ行こう! 話したいことがある
街へ行こう! 伝えたいことがある
たくさん、たくさんあるんだ
だから
君に君に 逢えるかな
街へ行こう! 饐えた匂いに満ち満ちた
街へ行こう! 護身に一応金属バット
街へ行こう!
街へ行こう!
ゾンビであふれる、街へ行こう!
【街へ】
あなたが好き(あなたが嫌い)
口で
腕で
時折足で
あなたの愛は乱暴で
ひとりよがりに語られる
おかげでわたしは痣だらけ
いたい(くるしい)
いたい(にげたい)
それでもあなたと
さみしげな瞳からこぼれる
ひだまりのような光
そのあたたかさが忘れられないの
離れられない(離してくれない)
甘い毒にほだされて
わたしはあなたを赦してしまう
愛が溶けてく
蝕まれてく
いっそあなたを
殺せたのなら
【優しさ】
踊れ踊れ踊れ
叫べ叫べ叫べ
歌え歌え歌え
どうせ誰もみていない
時刻はAM3:20
世界はおおよそ眠ってる
だったら何も気にするな
恥じらう気持ちをかなぐり捨てて
心のまにまに解き放て
ダンシング・ベイベー
それでいい
ゆるしていい
心無い言葉
理不尽な追求
掻い潜って生き延びた
その傷を讃えてやれ
踊ろう
叫ぼう
歌おう
笑おう
ただし
近所迷惑にだけは気をつけて
【ミッドナイト】