『永遠の花束』
君からもらった花束
花言葉は分からないけど
大切な想いが込められてるって分かる
どこかの花壇から取ってきたもの?
それとも、お金を貯めて買ったの?
どちらにせよ、今日のために君が
苦労して用意したんだよね
この気持ちのこもった花束
君が私に用意してくれた花束
二人で枯らさないように
育てていこう
『バイバイ』
ずっと一緒だよって言ってたのに
この関係も、もう終わりだね
この街から出でいくんでしょ
なんでもっと早く言ってくれなかったの?
あなたと離れたくない
あなたともっと一緒にいたい
バス停であなたの袖を掴んで
いかないで、と泣いた私を
あなたは振り返らずに言ったよね
ごめんね、でも、バス発車しちゃうよ
その言葉を聞いて私は袖を離した
あなたが乗り込むとバスのドアが閉まる
バスは動き出し、どんどん小さくなる
私は一人、バス停で手を振っている
『小さな勇気』
いじめは許せない行為だ
でも、僕には止めることができない。
そんな目で僕を見ないでくれ
僕だけが目をつぶってるわけじゃない
いつも通り無視しようとそっぽ向いた瞬間
かすかに聞こえた君の、かぼそい声で
助けてと確かに聞こえた
不快だ、どうせ僕じゃどうにもできないのに
嫌いだ、君のこと抱きしめてる都合のいい僕が
『小さな勇気』
どうして、人は同じ仲間をいじめるんだろう
もしかして、仲間だと思ってるのはわたしだけ?
君は助けてくれるって妄想
もう見なくなっちゃった
わたしのヒーローはもういなくなったんだね
君はいつも通り無視しようとしている
声をあげなきゃ、もう二度と顔も見てくれなくなる
「助けて……おねがい……」
声を聞いた君はボロボロになりながらも
わたしのこと、助けてくれた
良かった、わたしのヒーローはまだいたんだね
『瞳をとじて』
瞳をとじて今までの人生を振り返ってみる
苦しくて、自分なんて価値が無いと思った事
辛くて、もういなくなってしまいたいと思った事
私がこの世界から消えても、何にも変わらない
そう思った事が何回かある
次の日がやって来るのが不安だ
次の日がやって来るのが嫌だ
でも明日は平等に来るって
ネットで誰かが呟いていた
はぁ、もういいや、楽になろう
一歩前に、目を閉じたまま
身体は重力の影響で倒れていく
そして、私は眠りにつく
『明日、もし晴れたら』
学校の下駄箱で私が困っていたら
君が傘に入れたくれた
君ってすこしバカだよね
自分はびしょ濡れなのに
私なんかを助けてくれるなんて
二人で話しながら帰れてまるで
昔に戻ったみたいで嬉しかった
あの頃みたいに楽しく話してたら
もう家の前まで来ちゃった
あなたともう少し話したい
私は家に入る前に彼に聞いた
「明日、もし晴れたら二人で一緒に出かけない?」