タコハチ

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8/28/2023, 2:04:59 PM

「突然の君の訪問」

彼は、寛ぎの時間を堪能していた。久しぶりの休日に身も心も緩みきっている。見るともなくつけっぱなしのテレビからは、観光地を巡るバラエティ番組が垂れ流され、自堕落な空間づくりを助長する。机の上には無秩序につまみが並ぶ。
悠久と勘違いしそうな部屋に、インターホンの音が鳴り響いた。まどろんでいた彼にとっては立ち上がるのも億劫だ。居留守という手段が頭をよぎる。しかしここで彼は、思いを巡らせた。
自分は、今日一日、何を成し遂げたというのか。休日が始まってから、豆菓子をつまみ、酒を煽り、照明や空調機器で電気を消費しただけである。来訪者は時間を割いてここまで来たと考えると、その思いを踏み躙ることは道理に反する。せめてここで労いを込めて来訪者を出迎えることで、自分の怠惰な1日も少しはマシになるだろうと重い腰をあげた。



扉を開けると、宅配便のスタッフが立っていた。何か、ネットで注文していたか。今日一日思いきり寝かせていた脳では、注文履歴を思い出すことさえ難儀だった。流れ作業でサインし荷物を受け取る。発泡スチロールの箱には「食品」の記載があり、箱自体も冷たい。


めんどくさくなっちゃったのでもう書くのやめます🤣
「カニだった!ヤッタァ!宴はこれからだっ!!」
っていう流れにする予定でした。「突然の君の訪問」の「君」は思いがけず届いたカニにする予定でした。が、力が尽きました。
もはや、玄関まで取りに行くことを決めた時点で終わった方がキリがいい気もしていました笑 いろいろと蛇足になってすみません💦💦

7/23/2023, 3:31:35 PM

映画

気づけば全く興味のない安っぽい映画がテレビに映し出されていた。この場にいる誰かがつけるともなくつけたものだろう。この静寂を打ち壊すためだけに流されている映像だ。私達はこの世に溢れかえっているありふれた吹替映画を使って静寂や暇という隙間を埋めることに必死だった。

7/18/2023, 1:41:58 PM

とある女の日記



⚪︎月×日 天気☔️
タイトル「こんなことになってるの私だけ?」


『他にもっと俺よりも好きになれる人が現れるよw』

このフレーズに病むのは何度目だろうか。
私は、彼氏からの“おちょくり”に心底悩まされていた。どんな話をしていても、どんな返しをしても、必ずこの「俺よりいい人現れるよアピール」で会話が終結してしまう。今、私があなたを好きだという気持ちは土足で踏み躙られ、なかったことにされ、この恋は恋としてカウントされないと宣言されたようなものである。

おかしい。何かがおかしい。自分の気持ちが恋愛感情であると気づくのにかなりの時間を要し、さらに互いの気持ちを確かめることにも常人の数倍はかかったと記憶している。そんなこんなで、やっとの思いで成就させた代物だ。恋愛とは、このように片一方がもう片一方の人間に対して偏愛を寄せる営みなのか。少なくとも映画やドラマで見てイメージしていた恋愛とは程遠い恋人ライフを送っている気がする。杞憂であってほしい。

友人に言わせれば“こちらの好意を人質に取られて弄ばれているだけ”である私の恋愛。果たして幸せなゴールへと導かれるのか。見ものである。

4/10/2023, 9:44:21 AM

※この作品は、例えとして宗教を扱っています。決して何かの宗教に入信してほしいわけでも、作者が何かの宗教に入れ込んでいるわけでもありません。
※お題無視してます。


私の宗教は終わった。
新しい教祖様を見つけなくちゃ。(この場合は崇拝対象かもしれない)


あなたが千手観音だったなら、腕の1本くらい私のために使ってくれたって良かった。でも私が救われなかったということは、あなたの宗教は意味を為していない。千本の腕は、救いを求める者を全て救わなければならないのに、あなたの手からこぼれ落ちた私がいる。救済者失格。