あなたの描く絵の窓から見える景色。
絵がそれほど上手という訳でもないはずなのに、
それはまるで世界がまたそこにあるようで、
壮大で綺麗だった。
あなたの世界は、よくこの世界に似ているようで、
結構違う。
あなたの書く文の窓から見える景色。
それは私には見えないけど、あなたには見えているのだろうか。羨ましく思って、あなたに聞いてみたい、と。
あなたの創る物にはすべて
わたしはいない。
わたしの創る物にはすべて
あなたがいるのに。
邪な願望が頭に浮かんで、
消えたくなる。
あなたにはあなたしか見えていない。
わたしはあなたしか見えていないのに。
それがあなたで、私を認識してしまったら、
それは私の好きなあなたではないから。
あなたの視界に移る窓から見える景色。
きっと僕はいない。
それでもきっと、
って期待してしまうのが僕なんだろうなぁ。
そんな事を思いながら今日も、
君を描く。
君を書く。
君を見る。
形のないものばかりみてたら、
形のあるものをうしなった。
形のあるものばかりをみてたら、
形のないものをうしなった。
わたしは理想と現実の狭間を揺蕩って、
わたしはおとなになって、
こどもじゃなくなる。
わたしはこどもになって、
おとなになれなくなる。
いつかわたしは海に流されるんだろう。
それが何年後か分からないけど、
わたしは、形があってもなくても、
大事にしたい。
だけど社会はあるものも、
ないものも、蔑ろにしてしまう。
しかも社会はこどもを無理やり大人にしようとする。
わたしはまだ、こどもなのに。
見せかけだけの人間。
そうならざるを得ない社会。
そして変わらずお日様は私を見ていた。
君と登ったジャングルジム。
思い出の場所。
10年後にまたここで、同じ日に会おうね、
なんてベタな約束。
忘れたわけじゃない、
その公園、もう全部撤去されてた。
もうビルになってた。
変わってしまった街並み。
公園の近くの物も全部なくなってて、
なんだか、もう戻らない気がして。
虚しくて…。
とりあえず、ビルの中にあった、
飲食店に入ってみた。
ジャングルジムって、名前。
なんかの運命の巡り合わせみたいな…。
とりあえず入ってみた。
なんだか見覚えのある…。まあ、気のせいか。
かわいい女の子が接客してくれた。
「あ、いらっしゃいま、せ…。
__ちゃん…?」
私の名前、記憶が蘇る。
あぁ…--ちゃんだ。
まさか、会えるなんて。
「約束、覚えててくれたんだ…。とりあえず、話、したいな。今お客さんいないし…。」
話を色々とした。
今は、恋人がいるかいないか、とか、
仕事の話とか。
沢山話した。
「あ…そうだ、お店の名前、なんでこれにしたの…?」
「もちろん。決まってるよ。__ちゃんに分かるように、そうしたんだよ。」
あぁ、変わってないな。--ちゃんは。
私が、大好きな初恋の、--ちゃんのままだ。
声が聞こえる。
ココ最近毎日毎日、執拗いったらありゃしない。
いつもいつも耳元で「殺してやる」とか、「呪ってやる」とかさ。
もう聞き飽きた。レパートリーを増やせ。
そんだけで恨まれるとか、ウケるな。
ただ俺に邪魔だったから、消しただけなのに。
もう幽霊だから出来ないだろ笑、
そう思いながら俺は神社に足を運んだ。
秋恋。それは秋と共にやってきた、
忌々しくて、いじらしい恋。