1/30/2023, 3:51:22 AM
お花は一輪もいらないから
貴方の一言だけをください
花言葉を貰うのではなく
貴方からの言葉が欲しい
それだけで私は顔を
覆うぐらいに嬉しくなる
それだけで私は腕を
広げて抱きしめたくなる
そのために私は手を
花束でふさぎたくはない
どうか気持ちを薔薇にせず
その唇から届けてください
「l LOVE…」
1/28/2023, 7:16:44 PM
買った傘でも盗った傘でも
どちらでも雨は防げる
買った人にも盗った人にも
どちらにも晴れる時はくる
そんな街に居たんだと
盗られた僕は思い知る
盗った傘では 盗った人には
持ち主でないと開かないような
凍える雨がずっと降るような
勧善懲悪な何処かの街へ
ずぶぬれで僕は駆けていく
「街へ」
1/27/2023, 12:12:39 PM
すべての綿毛が
自由に飛んでいけるように
空めがけ息を吹きかける
僕なりの優しさ
すべての綿毛が
ひとりぼっちにならないように
手を壁にして風から守る
君なりの優しさ
僕らはお互いのタンポポを見て
知らなかった優しさを知る
「優しさ」
1/26/2023, 12:04:56 PM
真夜中の寒空に輝く
お月さまが綺麗だなあ
それだけでも十分だけど
お星さまもあればなあ
今からでも遅くないから
一番鶏が鳴くまえに
一番星よ出ておいで
「ミッドナイト」
1/25/2023, 3:09:07 PM
お金だけで維持できる
安心ならよかったのに
お金だけで引き払える
不安ならよかったのに
口よりもまず財布を開いて
何でも物で満たそうとした
それでも君の目から零れる
涙ひとつ止められやしない
お金に物を言わせて気づく
肝心の自分は何も言えない
そうして君の目を見てかける
言葉ひとつ持ち合わせてない
「安心と不安」