星に願って
また独りぼっちの夜が来る。
冷たい石に囲まれた、小さな部屋で、寒さに身を縮こませながら、夜明けを待つ。
誰か、助けてほしい。
誰か、ここから連れ出してほしい。
腕を出すことしかできない、小さな窓から見える星に、何年も何年も願っている。
私の王子様が来てくれることを。
静かな夜明け
夜明けが近づくほど、窓の外が光り始める。
夜更かしした時に見るあの風景が好きだ。
瞬きするたび、世界に色がついていく。
朝の慌ただしさも、昼の騒がしさもない、ただ静かに夜が明けていく。
まるで世界には自分しかいないみたいに。
朝にならないで、ずっとこのままがいいな。
帽子かぶって
帽子って私に似合わないし、頭蒸れるし、多分今後ずっと買わないものだなぁって思ってた。だけど、最近帽子
は便利だと気づいた。
おぉ、やっぱり楽だぁ〜
そう、ボサボサの髪もノーメイクの顔も全部覆い隠せる便利なもの。外に出かけたいけど、きちんと準備する気はおきない。今日にピッタリ。たくさん調べて、ショッピングモールもネットも巡って買った甲斐があった。何もしてないのに、なんかオシャレに見える、帽子って便利だなぁ。気づけて良かった。
あれ、くるみじゃん
げっ…
何それ、傷つくんだけど〜
だってあんたに1番ノーメイクの顔を見られたくないから、なんて、言えるわけない。
あれ、そういえば私帽子かぶってるのによく気づいたね?
まぁ、そりぁ〜ね?てか珍しいね帽子かぶってるの
帽子が便利って気づいたからね
ふーん?俺はちょっと不便だけど
なんで?
だって顔が見えないから、くるみの
…今すっぴんだから見せらんない
えーすっぴんでも絶対可愛いのに
見てないから言えるの!!バカ!!
やっぱり帽子って便利、こんな真っ赤な顔見せられない…!
さよならは言わないで
"またね"
最近、友だちが辛そうだ。
辛そう、っていうか辛い。
学校にもあまり行けない、家にも居場所がない。
電話したら泣いてたり、情緒不安定だったり。
助けたい、なんて烏滸がましいけど、何かしたい。
そう思いつつ何もできてない自分が悔しい。
急にいなくなっちゃいそうで、怖い。
また、がこないかもしれない。
"またね"
お願い、さよならなんて言わないで。
どうすればいいの?
今の自分の心を表しすぎてて笑いそう、今日のお題。
本当にどうすればいいんだろう。いや、やらなきゃいけないことなんてわかってるんだけど。そう考えると、今日のお題と自分の心はちょっと違うかも。
私ね、頑張って第一志望の学校に入ったんだ。
見学に行って、そこにいた人たちはみんなキラキラしてたの、ああなりたいって心の底から思った。
もちろん理想と現実は違った。理想と同じだったことはあるけど、でも、個人的に違う部分が大きすぎた。
思ってた授業と違う、思ってた授業と違う…なんてただの言い訳だね。
でもこれだけは言いたい。入学式で聞かされた話。
"他人と比べるな"
本当にそう思ってるなら、なんで相対評価で希望のコースを絞るの?しかもはなからダメって決めつけてさ。もっと投資してもいいじゃん、伸びる未来に賭けてくれてもいいじゃん、どうせ無理でもあなたたちに被害はないでしょ。あなたたちは私たちの何を知ってるの、まだ会って1年も経ってないくせに。どうせ自分たちの評価しか気にしてないんでしょ。知ってる。あなたのためって言葉は嘘だもんね。
"人と比べると辛くなる"
そうだよ辛いよ!!スタート地点は一緒なわけないんだよ、頭の出来が違うんだよ!そうじゃないって言わせないから、もしそうだったとしても、真面目に勉強してきた年数が違うの。つらい、そんな人たちばっかなのに、それより上にならなきゃ希望のコースには行かせないってなに、ころそうとしてるの。こんなこと言うなら絶対評価にしろよ。口先だけ優しくしてさぁ。
なんて愚痴言ってるけど、結局自分のせいなのも知ってる。今日学校休んでなにしたの?頭痛が酷かったから、いつもより多く寝たのは仕方ないけど、ずっとスマホ見てたのはなに?勉強しろよ。休憩時間をしっかり守れ。
情緒不安定だからなんで言い訳させないから。
全部全部自分が弱い所為。嫌なこと考えるのも。
あとたった三ヶ月で未来が決まっちゃうんだから、
頑張らなきゃでしょ。落ち込んでる暇なんてないの自制できなきゃいけないの、後悔しても嫉妬しても羨んでも現状はなにも変わらないの。こんなの書いてる暇あったら勉強しろよ。