9/25/2023, 7:17:03 AM
形の無いもの
いざ失ってしまうと、縋れるのは思い出だけだった。
通いつめたあの場所も、何度も見返したアルバムもなくなって。日常の中でふと寂しくなった時、そっと記憶を辿ることしかできない。絶対に忘れない、忘れたくないと思っているのに時と共にそれは段々色褪せていく。きっともう、気が付かないうちに思い出せなくなっている部分だってある。
せめて形で残る何かにこの気持ちを宿せたのなら。私の中でどんなに褪せてしまっても、あの時間が確かに存在していたことの証明ができたなら。
そんな空想で、今日もこの穴を埋めるのだ。
9/16/2023, 10:55:34 PM
空が泣く
雨も嫌いじゃないんだ。
君がそう言って笑ったのはいつのことだっただろう。あんなに泣き虫だった彼はすっかり笑う方が得意になっていた。笑顔も泣いた顔も等しく愛おしいけれど、叶うなら隣でずっと心からの笑顔を見ていたい。ぽつりぽつりとアスファルトに染みる模様が、君に隠された本心のように思えて。
9/15/2023, 3:02:25 PM
君からのLINE
通知音が耳に飛び込む度に心臓が跳ねた。
嬉しかったやり取りはスクショして何度も眺めた。
今は思い出でしかないけれど、輝いていた日々は胸に抱いて今日も歩くよ。