『どうしてこの世界は』
どうしてこの世界は生まれたのだろう
ほんの少し太陽が近かったら
ほんの少し太陽が遠かったら
この世界に生物はいなかったかもしれない
そんな奇跡の結果
今ある命が生まれた
そこに何か意味はあるのか…
なんて、正直私は考えていない
意味?
そんなもの無くたっていい
意味が無くても生きていい
自分と周りの人たちを大切に
時々小さな幸せを感じられたら
それで十分
今日もご飯が美味しかったし
ああ幸せ!
『君と歩いた道』
君と歩いた道
君が全然覚えてなくて悲しかった
この道覚えてないの?
あのお店もこの公園も
楽しかったのに
でもよく考えたら
この道を一緒に歩いたのは
君とまだ出会う前
元カレとだった
ごめん
本当にごめん
『夢見る少女のように』
キラキラのお城に住みたい
栄養バランスの取れた、太らない食事を
誰か作ってほしい
気温やTPOに合わせた、キレイな服を毎日
誰か用意してほしい
適度に甘やかしてほしい
ちやほやされたい
夢見る少女というか…
ただの今の私の願望だった
少女のころには何を夢見ていたのか
…もう思い出せないな
『さあ行こう』
さあ行こう
すぐ行こう
誘惑だらけのこの道を
脇目もふらず
子どもの手を引き、足早に
時間は待ってくれないよ
え?ガチャやりたい?
何を言っているのかわからないよ
ガチャガチャなんて見えない見えない
え?たくさんあるって?
そんなまさか、気のせい気のせい
さあ行こう
早く通り過ぎよう
『水たまりに映る空』
雨上がり、道路にあった水たまりに空がキラキラと光ながら映っていた。青い空に雲が流れているのがわかる。
キレイ。
ふと足を止めて見入ってしまった。
すると次の瞬間、一台の車が勢いよく水たまりの上を通り過ぎていった。
ばっしゃーーん!という音とともに、水が美しい弧を描き私の足下を思い切り濡らした。
うーわ…。
びしょびしょだわ。
最悪。もう帰ろう。
こうなったらもういいや。
私は子どものように水たまりにじゃぶじゃぶと入っていった。