『Sunrise 』
一日の始まりを象徴する言葉。
とはいっても日の出なんて、私にとっては元旦くらいはと頑張って起きて見るものでしかない。
でも、そういうものを意識せずに毎朝過ごせているということは、今が平穏ということの証拠なのかもしれない。
日の出に意味を感じる時は、良くも悪くもたいてい何かがあった時だから。
何もなくていい。
何もなくていいから、明日も平穏なSunriseを迎えられますように。
『空に溶ける』
怒りも悲しみも
苦しさも
全部全部
空に溶けてしまえばいい
溶けたものが
雲になって
雨となって
山や海や川に流れてしまえばいい
そうして
気が済むまで空を見たら
また前を向いてみよう
『どうしても…』
ヤバい。
腹が痛くなってきた。
牛乳一気飲みなんてするんじゃなかった。
授業が終わるまであと2分。
耐えろ俺。
あともう少し。
楽しいことを考えよう。
あと1分。
1分てこんなに長かったっけ?
先生頼むから早く終わらせてくれ。
鐘が鳴る。
よし、やった!やっと終わる!
と思ったのに…
のんびりした、ひやかすような声がした。
「先生ー、結婚するって本当ですかー?」
あ、そうなんだ?知らなかった。
いやいや、てか今?
今なの!?その質問!
どうしても今じゃなきゃダメだった!?
俺は!
どうしても!
今じゃなきゃダメなんだよーーー!
なんとか耐えきった俺。
自分で自分を誉めて上げたい。
『まって』
自転車で15分の距離。
年中さんの息子は走って帰りたいという。
えぇ…走りたいの?
自転車で15分ということは、歩くとだいたい30分。
しかも途中でアリとか見始めたりするよね?
ということはいったい時間はどれだけかかるの?
ちょっとまって。この後も予定があるのよ。
なるべく早く帰りたいの。
でもまって。
ここでダメと言ったら、私は子どもの主体性を潰すことになるのか?
答えを出せずに固まる私をよそに、息子はおかまいなしに自分の荷物を自転車のカゴに雑に放り込み、一目散に駆け出す。
あっ!まって。本当にまって。
この道は、少ないとはいえ車も通るのよ。
慌てて、雑に放り込まれた荷物たちを落ちないように、これまた雑に整えながら叫ぶ。
交差点止まって!お願いまって!
あぁ止まった。良かった、今のうちに追い付ける。
と思うのもつかの間、本人なりの左右確認をして、再び走り出す。
みるみるうちに遠くなる息子の背中。
5歳児の足は思いの外早い。
全速力で自転車をこぎ出す。
「まって」という言葉、100万回くらい言っていたような気がするあの頃。
『まだ知らない世界』
知らない世界に飛び込むのは怖い
知っている世界は安心
でも、かといって
今いる世界が本当に安全かはわからない
冷たい水にいるカエルは、温度を徐々に上げると変化に気付かず最後は死んでしまうという
もしかしたら今いる、知ってるはずの世界も
変わっているのかもしれない
新しい世界が安全かはわからない
その世界に入ってみなければ
危険かどうかもわからない
そしてその世界に入ったなら
ちょっと熱いと感じたとしても
慣れることができそうな熱さかどうか
試してみると良い
すぐにやめてしまわずに
体力のあるうちに
でも明らかにおかしいと感じる世界なら
それはやめたほうが良い
君子危うきに近寄らず