11/26/2023, 1:56:00 PM
切り口から溢れ出る真っ赤な液体は綺麗だった。
体の芯が冷え行く中、
微量の熱を発しているそこは、
薄れ行く意識の中に「人生」を感じさせた。
「僕は生きていた」
僅かに脈打ち、
ゴウゴウと熱くなる左腕を見ながら、
僕は安堵し、
そっと目を閉じる。
11/13/2023, 12:26:52 PM
また会いましょう
貴方が私にした行いを
私は忘れません
貴方のくだらない戯言を
私は気にしません
私は貴方を恨みません
私は自由
私が全て
また会いましょう
今度は地獄の奥底で
11/11/2023, 11:50:34 AM
私たちは、全員翼を持っている
純潔で白い翼
優しくて青い翼
情熱的な赤い翼
友好的な黄い翼
穏やかな緑の翼
然し、どの翼も飛び立つことは出来ない
平和で自由な空へ、どれも飛ぶことはない。
11/7/2023, 10:04:12 AM
あなたと私
運動が好きなあなた
勉強が出来るあなた
誰にでも好かれるあなた
運動が苦手な私
勉強が出来ない私
誰にも好かれない私
もしあなたが私だったら、あなたは私の友達だった?
平気に「友達」と言うあなたは、本当の友達?
あなたと私
11/3/2023, 1:38:06 PM
鏡の中の自分
至る所に存在する鏡
その存在は咎めでもある
私が彼女を見つめれば、彼女も私を見つめ返す
彼女は無言で問うてくる
「君は今、幸せかい?」
「君は皆に、好かれているかい?」
「君は賢いかい?」
「君は必要かい?」
苦虫を噛み潰したような表情
長く垂れる髪の毛
全てを見透かす其の瞳
私も又、濁った瞳で問いただす
「お前は、誰だい?」