6/11/2025, 2:11:13 PM
思い返すとその日はいつもサラッと晴れていた
一生懸命、泣くのに耐えているとき
空は必ず青いのだ
もう二度と会えないという時に限って
毎回、晴天のもとで見送った
見送られる側がそう望んでいたかのように
そしてしばらく経ち、少し落ち着いて
やっと泣けた日に限って雨垂れの音が
無性に気になるのだ
: 雨音に包まれて
6/10/2025, 5:11:29 PM
製品は
作られた理由と目的を必ず一つ以上持っていて
なぜその形を維持しているのか
そこに至る過程にも明確な根拠がある
手にとった私たちはモノが纏うその物語を
必ずしも意識しないまま
長く共に暮らした思い出などもいつかモノの一部となっていく
ある時ふと芸術作品でもないそれらを美しいと感じるのは
その物語部分を愛しいと気付いてしまうからではないのか
: 美しい
6/1/2025, 1:25:07 PM
記憶が徐々に消えてゆくさまは
顔を合わさないまま縁がうすくなってゆくさまは
体を失ったたましいは
こんな形なのではないだろうかと
水たまりがゆっくり消えてゆくのを
ただ見てる
: 雨上がり
5/30/2025, 5:37:40 PM
物語を続けるためのエネルギーがほしい
もしくは少しでもマシな理由が
そこに居てもいいのだと思えるだけの力を
智慧や記憶や思い出でも構わない
動力炉に焚べる何かを
: まだ続く物語
5/27/2025, 12:50:01 PM
これで最後かもと思ったことはだいたい最後ではなく
後になってあれが最後だったのかもと思うと
それがたいてい本当の最後になる
わからないものに対しては絶望的観測で嘆かないように
: これで最後