ことほぎ

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7/29/2024, 12:14:01 PM

#9 嵐が来ようとも

  [贈り物]
  
  嵐が来た。
  今そこにあったものが壊された。
  ああ、またいつもの展開だ。
  仕方ない。命があっての物種だ。
  次はもっと工夫してみよう。

  嵐が来た。
  当たり前のことができなくなった。
  当たり前は、既に過去となった。
  今を起点に考え直そう。
  悩み過ぎて、深刻にならないように。
  焦らずゆっくり前に進もう。

  嵐が来た。
  それは神様からの贈り物。
  逃げたっていい。
  乗り越えられなくてもいい。
  やればわかる。
  
 
  

7/28/2024, 2:21:34 PM

#8 お祭り

  [例祭]

  それは、神社にとって最も重要な祭祀。
  お囃子に合わせ、巫女による神楽が奉納される。

  宮司が始まりを告げると、
  雑音は消え、風にたゆたう木々の音が木霊する。
  
  縦笛の音に合わせ、巫女舞が始まる。
  巫女の動きに合わせ、大地に澄んだ気が流れる。
  流れる気に合わせ、人々は気を新たにする。

  なるほど。なぜ神事が大事にされているか、
  あいわかった。
  
  
  
  

7/28/2024, 1:33:31 PM

#7 神様が舞い降りてきて、こう言った。

[神一重]

  幼い時、夢の中でねこバスをみた。
  あのバスに乗れば、三途の川を渡れる。
  何故だか乗りたくて仕方がない衝動に駆られた。
  
  そっちにいってはダメ!
  もうすぐ乗れる!と想った瞬間、
  大きな御婆様のような声に引っ張られて、
  目が覚めた。

  それ以降、なぜか絶望的にみえる現実に
  負けなくなった。

7/26/2024, 12:23:13 PM

#6 誰かの為になるならば

  [自分を忘れよう]

  自分のために、
  自分に出来る最大限の努力をしよう。
  
  安全のために、
  極端な行動は避けよう。

  家族のために、
  ご先祖様に感謝しよう。

  友人のために、
  自分の悪いところを抑えるようにしよう。

  社会のために、
  苦しんでいる人を見捨てないようにしよう。

  自然のために、
  地球に感謝しよう。

  誰かの為に、
  自分を忘れよう。

  
  
  
  
  

7/25/2024, 2:52:42 PM

#5 鳥籠

  [鳥籠の中の鳥]

  子供は、無力だ。
  1人で出来ることなど、たかが知れている。

  先生は言った。
  あとは、先生が何とかしておくから。
  学校内は、みえない鳥籠が学生を守ってくれる。
  
  親は言った。
  貴方を養っているのは誰?
  貴方は働いていないでしょ?
  家庭内は、みえない鳥籠で子供を取り囲む。

  鳥籠の中の鳥は、どちらにも適応できる鳥が
  どんな姿なのか、一向にわからぬまま、今日も
  心を悩ませる。


  




  [籠の中の鳥は羽ばたく]
 
  ある時、籠の中の鳥は気づく。
  実は、鳥籠の柵をはめていたのは自分だ。
  自分は無力だと、自ら諦めてしまったのだ。

  例え、見える世界に恐ろしい柵があっても、
  心に響かせなければ、心は自由だ。
  自分は、見える世界に騙されているだけだった。
  カチャ。柵のドアは、開かれた。
  
  
  
  
  

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