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5/8/2025, 12:59:30 PM

詩『届かない……』



 1階、2階、3階、
 人生は建築さ バベルの塔さ

 届いた!って思ったら
 更に上があり 戦いもある

 10階、20階、30階、
 誰かを追いかけ 真似て生きてみる

 世界を見下ろせば怖くなる
 引き返せない 上がるだけになる

 40階、50階、60階、
 気づけば、ほら、誰かが飛び降りた

 夢も愛も傲慢なのか?
 それでも僕らは 上がるしかないんだ

 70階、80階、90階、
 何かに気づいたり 悟りを得てるだろうか

 体力も尽きて死を受け入れて
 それでも天への憧れに…上がるだろう

 100階、200階、300階、
 まさに亡霊だ 届かないから…
 「生きたいんだ!」


5/7/2025, 10:47:52 AM

詩『木漏れ日』



 久しぶりに散歩 街路樹の下
 刻まれた太陽が 優しいのはなぜだろう
 
 目の前を子供が 走って転んだ
 泣くまいとこらえたが ママが来たら大泣きだ

 平日のスーパーに 学生が数人
 それを離れて見てる 老夫婦は微笑んでる

 出来た頃の此処は このまち最大のお店
 今じゃさびれて誰も あの賑わいを知らない

 ガラガラのバスが来る 過疎化している
 私もこのまちを捨て 出てゆきたいと思う

 木漏れ日が優しいのは 最期の時間だけ
 眩しいくらい輝いて 此処に帰ってきたいと思う

5/6/2025, 1:49:33 PM

『ラブソング』



 長〜い連休の最終日
 テレビは賑わう笑顔のニュース 
 
 プツンと消したら夜になる
 いつもと変わらぬ天井とミュージック

 夜中に目覚めて窓を見る
 ぐずつく夜空と走り去る自動車

 世間の寝息と不安の寝言
 悪意の歯ぎしり夢なんて忘れちゃう

 蛇口をひねって水道水
 わが家のオアシス満室の冷蔵庫

 充電はずしてスマホ見る
 既読にならないあなたへのLINEメール

 1日いっしょに暮らしても
 離れていたって会話さえなくていい

 心がつながり気配がしたなら
 安心し合えるしあわせを感じれる

 それって究極のラブソング
 あなたを愛する終わらないラブソング

 夜明けは目ヤニを付けたまま
 線香、火をつけ「おはよー」のあいさつ

 いつもと変わらぬルーティーン
 もいちど遺影に「行ってきます」のラブソング

 

 

5/5/2025, 8:36:04 PM

『手紙を開くと』



 手紙を開けず 読んでない
 それは怒りか 未練でしょうか

 あなたの名字が 知らない名前
 それは悲しい 裏切りでした

 約束なのか 夢だったのか
 言い争うほど 若くない

 しあわせになって… 言えるほど
 愛は殺して 埋めれない
 
 手紙の端に かたまり1つ
 ちいさなまあるい あの日の記念?

 手紙を開くと すべてが終わる
 引き出ししまって 仕事に行こう
 

 

5/4/2025, 3:56:51 PM

『すれ違う瞳のマドンナ』



 いつも自信に満ちていて
 先輩なんぞにゃ引かなくて
 弱きを助けて威張らない
 おまけにオシャレなマドンナさ

 誰も彼もが狙ってる
 とびきり美人のその人を
 もちろん好きだよ僕だって
 高嶺の花でも、恋は恋

 すれ違う瞳のマドンナ
 一生懸命 この目で追いかける
 ハンカチ落とせば みんなで奪い合い
 すれ違う瞳のマドンナ
 大きなあの目を 独占したいんだ
 今はまったく 映らないけど
 僕が絶対 落とすんだ

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