『ひらり』
窓に鳩のフン トイレが詰まり
天井雨漏り スマホが故障
人生もフン詰まり 恋は上映中止
希望は通せんぼ 部屋は病棟
うらやましいから
テレビは見ない
流す涙さえ
軽くて、ひらり
生きる価値などないように
夢見る資格がないように
ひらり、ひらり、落ちてゆく
わたしを、真似て、落ちてゆく
ひらり、ひらり、
ひらひらと
『誰かしら?』
ぷぅ~ くさ~
誰かしら?
ぐぅ~ 昼かぁ~
腹へった?
深夜の 窓ガラス
美女ですね?
ぐふっ ゲボッ
飲みすぎた~
ほんとのわたしは
誰かしら?
ほんとのあなたは
誰かしら?
だれもが決めつけ
信じてる
けれどもほんとに
そうかしら?
『芽吹きのとき』
急に舞台に上がって
セリフ1つもしゃべれない
怒号、罵声の、客席が
にじむ涙で遠ざかる
罠や虐めや悪運が
なんの罰か?と思ってた
神も恨んで悄気ていた
それが試練と知らないで…
芽吹きのときはやってくる
春は必ずやってくる
まぶしいステージ、真ん中で
床を見つめて泣くばかり
芽吹きのときが来たならば
過去の私を信じたい
腹から声出し、届けたい
両手広げて、歌いたい
芽吹きのときはやってくる
恋や夢にもやってくる
悲惨な日々さえ、味方にして
届け!あなたに、この世界に…
『記録』
記録とは命だ
自分の心に、誰かの心に
生きるとは記録だ
承認されなきゃ亡霊だから
記録更新したくて
人って毎日、がんばっている
名前無き花には
なれそうにもない、不安だから
むなしくて悲しい
僕達は何もない、ただ生きているんだ
記録することだけが
自分を愛する、弔いになる
『さぁ冒険だ』
なぜ学校はあるの?
勉強しなきゃダメなの?
集団生活、嫌なんだ
競い合うのも、気が狂う
なぜ働いているの?
みんなを真似して生きるの?
本当に大人は幸せなの?
誇れるほどの人生なの?
不登校になれば
原因と解決を求められ…
生きてるだけだと悲観する
親の苦しみ、子は見てる
夢は元気をくれる
なれない挫折で死にかける
このままでもいい、ウソを吐く
さぁ冒険だ、死ぬ日まで