「君と出逢って、」
「お前と会ってから、俺の人生滅茶苦茶だ!!!」
何度も言われた台詞。
もう聞き飽きてしまった。
「それで?私はそれを言われてどうしたらいい?」
私は多忙だ。
この後も業務が山ほど残っている。
しかし、私は慈悲深い。
部下の”言い分”程度なら聞いてやろう。
「ははっ…!じゃあ、死んでくれよ!」
男は私の額に向けて、銃を構える。
興奮か、又は恐怖か。
銃を構える手は震えている。
「…はぁ愚かだな」
パンッ!
弾は放たれた。
そして撃たれたのは、私ではなかった。
「ぐ、あ……?!!」
男は苦痛で顔を歪める。
「動脈に当たったから、その内失血死だろうな」
既に男の下には血溜まりができている。
「くそっ、お前、嘘つきやがった、なぁ…!!」
「嘘?はっ、たわけが」
「私は”言い分”は聞くと言ったが、”要求”を聞くとは言っていないからな」
「っつ、ぐ、くそっが…。」
全く、つくづく浅はかで愚かなだ。
「見つめられると」
貴方に見つめられると、心が苦しくなる。
私は貴方が思っているような人間じゃない。
私はそんな美しい人間じゃない。
けれど、貴方に見つめられると、嬉しくなる。
貴方が私を見ているという事実が、私を嬉しくする。
そして悲しくもするのだ。
複雑な2つの心は混ざりあって、ぐちゃぐちゃになって
醜いナニカへと変わる。
貴女に見つめられると、嬉しくなる。
僕の視線に気づいて、振り向く貴女の笑顔。
それが何より美しい。
けれど、貴女に見つめられると、恐くなる。
僕は貴女が思っているような、人間じゃない。
僕はそんな殊勝な人間じゃない。
そして、貴女のその。
複雑に絡み合った心が、僕を蝕んでいくように感じてしまう。
「胸が高鳴る」
ああ!今、スゴくドキドキしてる!
だって人生で初めて恋をしてるから!
あの子から目が離せなくて、
あの子のこと以外考えらんない!
こんなキモチ初めて!
きっと、世界一甘い食べ物よりも甘い恋。
一生味わっていたい、脳髄に響く甘味。
特別なオクスリよりも、効くおまじない。
「今日にさよなら」
私は気付かぬうちに知らない私になっている。
過去の私も、未来の私も、それは現在の私とは違う。
きっと誰かが知らない内にすり替えている。
さようなら、私。
貴方はいなくなるけれど、『私』はまだ残っている。
さようなら、今日。
決して戻ることのない、1つの人生。
「旅路の果てに」
あなたは何を求めますか?
この旅の終わり
その終着点に行き着いた時
あなたは何を想いますか?
旅の出来事を全て忘れて一般人に戻る?
確かにそれも一興ですね
ですが、あなたが望んでいるのは
永遠に終わらない物語では?
そうすればほら、あなたの愛しい人とも共に居られる。
物語の中ならあなたは永遠に生き続け、
永遠に主役でいられる。
ほらこの手を取って
まだ、旅は続くのですから