7/8/2025, 11:31:24 AM
『あの日の景色』
いつの日からかスマホのカメラロールは
あなたを撮った写真ばかりになった
どんなに美しい景色も
美味しそうな食事も
あなたに比べたら
全てが大したことない
もうどんな日の景色もあなたの背景だから
7/7/2025, 11:03:22 AM
『願い事』
例えば「幸せになりたい」と願う人は
今の自分が幸せではないと判断している
「もっと幸せになりたい」と願う人は
今よりも幸せな状態があると判断している
だとしたら、きっと最上級の幸せは
幸せを願わない事だと私は思う
今ここにある幸せに感謝する事で
満たされない理由を探す事をやめる
それが出来たら最高に幸せだと思うから
今夜の空に願い事は言わないでおく
ただ、どこかの誰か、いつかの何かに
宙に浮かべるように感謝を伝えたい
「ありがとう」
7/1/2025, 10:41:25 AM
『夏の匂い』
茹だる暑さの後の夕涼み
縁側の風鈴を揺らす風には
夏の匂いが溶けている
カブトムシを育んだ腐葉土
浴衣に染み付いた樟脳
切ったスイカの赤い断面
幼子の柔い髪から香る石鹸
線香花火が爆ぜる儚い音
どこかの家の夕飯のカレー
自転車で感じた木漏れ日
プールの後に残る塩素
キャンプファイヤーの火花
居眠りした古文の授業
輪郭を強めた淡い世界が
懐かしい記憶を想起させて
私は少しだけ悲しくなる
6/24/2025, 2:24:06 PM
『空はこんなにも』
朝の白んだ優しく眩い空色
夏の陽射しが照らす濃い空色
少し寂しい日暮れの空色
月と星々を包むような夜の空色
空はこんなにもたくさんの色を持つ
だからきっと人だって同じだよ
それぞれがそれぞれの色で
それぞれを生きればいい
どんな姿だって美しいんだよ
6/23/2025, 1:11:21 PM
『子供の頃の夢』
背丈が伸びた分だけ
夢は小さくなって
遠くまで行けるのに
世界は狭くなった
子供の頃の夢は
あの頃よりずっと
彩度を落として
硬く小さくなった
だけどずっと
心に在り続けて
いつかまた
命をもらえる日を
待ち続けている
捨てたわけじゃない