#窓から見える景色
海が見える窓
引っ越そう引っ越そうと言っているのに
この景色のせいで引っ越せない
#形の無いもの
私はあなたの性格に恋をした
優しくて面白くて誰かの気遣いができる
でも、友達が間違ったことをした時にはしっかりと叱る
そんなことが、好き
そう自分もなりたいと思うぐらい好き
性格は形にすることが出来ない
でも、性格は行動に出やすい
何年も見てきたからわかる
あなたはいつも丁寧に行動する
性格は形にはないが目には残るし心にも残る
それなのにあなたの性格に恋をした
#ジャングルジム
僕はジャングルジムが嫌いだ。
何度も落ちそうになって
何度も怪我をした
そのジャングルジムとも今日でおさらばだ
地域の大人たちがジャングルジムは危ないと言って撤去される
今日は公園が立ち入り禁止なっていたので明日行く
次の日に行くと案の定ジャングルジムは綺麗さっぱり消えていた
なんだろう
僕の心の中に大きな穴が空いた気がした
その瞬間分かった
嫌いだけど居なくならないで欲しかった
嫌いだけど何度も挑戦して大きくなった気がした
確かに遊具は危ないものが多い
事故だって増えている
だけど、あのジャングルジムには僕の思い出が詰まっている
文句を言わせてもらうと
大人はいつもいつも
「外で遊べ」
と言う割に遊ぶところを奪って言ってる
「まだ、ジャングルジムのてっぺんまで行ってないよ」
#声が聞こえる
「お誕生日おめでとう!」
今日は息子の空の誕生日
15歳の誕生日だ!
「お母さんこそお誕生日おめでとう。」
そう、
実は今日は私の誕生日でもある
「お母さん今絶対に言うことじゃないんだけど」
「俺が生まれてきてお母さんは幸せだった?」
空がなぜこんなことを言ったか大体わかる。
空を産んだ時の私の年齢18歳
高校生
私の家系は母親の年齢が若ければ若いほど神に好かれる子が生まれる
と言い伝えられてきた
この子の父の顔は私も知らない
もちろんそんな家系とは縁を切った
だから空は気にしているのだろう。
私は本当の気持ちを言った
「確かに最初は産みたくないと思った」
「でも、最後は産もうと思った」
「ただ勘違いしないでね、産まないと選択しても産むと選択しても正しいことなの」
「あなたを産んで周りは壁だらけだったでも、壁の向こうからあなたの泣き声が聞こえた。」
「トゲだらけの道の向こうに大きくなったあなたがいた」
「あなたが成長した分お母さんも成長出来た、させてもらった」
「あともう一つ」
「お母さんは、昔から誰かに自分が生きててもいいって言って欲しかったの」
「あなたと初めて会った時私の胸から声聞こえた」
「生きろ」
「ってあなたは私が生きる理由になった」
「だから空も」
「何かあったら転んでみたらいい泣いてみたっていい休憩したっていい」
「限界になってもならなくても空の居場所はずっと」
「ここにあるからね、空」
#秋恋
秋にだけ会えるあなたに恋をした
あなたは秋の主役
秋が来るのをじっと待っている
秋にだけ赤色の洋服を身にまとうあなたが
好き
あなたを見るために色々な人が来る
私はあなたをモデルのようにしてカメラを撮る
秋が終わればお別れ
また一年後
またね紅葉