#大切にしたい
真っ白な肌
つるつるお肌
大きなお目
無邪気に笑うあなた
ぷにぷにお手て
頭を撫でると嬉しそうにするあなた
あなたを産む時
死ぬ
と思った
だけどあなたを初めて抱いた時
大切にしたい
大切にしなければ
そう思った
あなたは初めて外の世界を知った時なんと思ったのだろう
#時よ止まれ
私はベットの上で自分の死を待つ。
私の人生は一言で終わる。
「辛い」
ただそれだけ、
重い病気にかかった私は、外に出ることも自由は食事も許されない。
恋愛は、もってのほか。
きっと前世の私が相当悪いことをしたのだろう。
神様に何度も謝ったけど許されなかった。
この体は悪くなることがあってもよくなることはない。
日に日に増える薬のよう。
日に日に近づく死への恐怖。
死ねば楽になれると思っていたが、
私はまだ生きたいみたいだ。
お願いします、
お願いです
「時よ止まって」
#夜景
星を見に行こうと約束した。
僕たちの初デートの場所
日本で1番星がきれいに見れるところ
何週間も前から計画を立てている旅行。
何年ぶりの旅行。
僕たちは、気づけば彼氏と彼女から妻と旦那と変わっていった。
今年で結婚30年目
けれど、
旅行当日の昼はあいにくの雨。
その夜は星が見えなかった。
天気予報でも、言われていなかった
でも、星は見えなかったけど星で埋め尽くされて隠れていた空は
君と見る空は輝いて見えた
#花畑
一目惚れだった
君を見た瞬間これが恋だと分かった。
僕の1番お気に入りの場所
他の人には見せない場所
君には教えてあげたかった
君のためにあるこの花畑
でも、
でも、
僕は、脚本通りに動かなければならない。
君が、赤いフードの身を包むように
僕は、悪を身に包む
君に初めて話す時には僕は悪になる。
君に別れたあと急いで君のおばあさんの家に行って
君のおばあさんを食べる
そして、君を食べるために準備をする。
それから、僕は君に始末される。
でも、
これだけはきいて君とあの花畑でお花を取れたことはただ単純に嬉しかった。
僕がもし、オオカミでなければ君の家族も君も傷つけずに笑顔で隣にいれたのだろうか。
花畑に何度も一緒にいけたのだろうか。
愛されることがあったのではないか。
考えてもどうにでもならない。
こんな恋をしてしまったのだから罰を受けて当然だ。
ただ最後に
「怖い思いをさせてごめんね」
#空が泣く
母が死んだ。
母は自然をこよなく愛す人だった。
自然に触れ自然のことをいつも気にかける。
周りからは変人がられることも少なくなかった。
自然の中にいる母は、娘の私から見ても美しかった。
そんな母が、今亡くなった。
そして、最悪なことに外は雨だ。
いや、きっと自然をこよなく愛した女はきっとそれと同じぐらい自然に愛されていたのだろう。
だって、今日の雨は少ししょっぱい気がしたから。