優越感、劣等感
私は劣等感を糧にして努力する。
「私は駄目な奴だよ。」
自分に今日も強く言う。
実際、あっているから嘘はない。
上には上がいて、下には下がいる。
どの面から見てもそう言える。
それならば下を見て一人優越感に浸るより
上を見て劣等感を抱きながらも自分を高めたほうが
少しは素敵だ。
そう思ったから
今日も私は劣等感を糧にして努力する。
優越感に浸りたくなる自分をおさえつけて。
そう、自分は駄目な奴。あの時も言われたじゃないか。
そんな呪いを自分にかけて。
これまでずっと
一人でいるのは駄目らしいから少しは話すようにした。
面白くないといけないらしいから
精一杯面白くなるように研究した。
嫌なことでも、理不尽なことでも
頷いて引き受けなきゃいけないらしいから
笑顔で引き受けた。
本音は隠すものらしいから言わないよう我慢した。
自分の駄目な部分はなおさなくちゃいけないらしいから
必死に頑張った。
そのたび、なんでもないはずなのに
きっと、周りもそうしていると思うのに
なんだか苦しかった。
元の自分はどこ?
わからなかった。
そしていつだったか、何かが切れた。
目が覚めた気がした。
だから、全て馬鹿らしくなって
自分の思う通り過ごしてみた。
そしたら、案外周りは、優しくて温かくて。
これまでずっと、我慢してたのは
演じていたのは何だったんだろうって思った。
今は、前よりも楽しい。
1件のLINE
必要最低限しか使わない上に
元からあまり連絡を取らない、来ない。
だからLINEが来るのは少し珍しいこと。
ピコン
「あれ?」
私はパッとスマホを見る。
誰かから連絡……ではなくただの公式LINEだった。
だいたい、こうである。
目が覚めると
ピピピッ、ポチリ。
目覚ましがなり、私はすぐに止める。
辺りを見回し、
いつもと変わらぬ自分の部屋で少し残念に思う。
目が覚めると、誰も、自分も知らない世界にいました。
とか、ないのだろうか?
……ある訳ないけれど。
とりあえず換気をし、朝ご飯を食べる。
朝の香りがした。
だんだんとぼんやりしていた頭がスッと冴えてくる。
目が覚めるとは、
寝ていた状態からおきることか、
今みたいにぼんやりしていた状態から冴えてくることか
どっちなのだろう?
そんなどうでもいいかもしれないことをふと考えながら
一日が始まった。
私の当たり前
楽しい事探しをしながら一日を過ごすこと。
気分が上がると楽しくなるから気分が上がるものを探す。
例えばその日、いつもより十分早く起きたとする。
少しでも早く起きれてえらいと考え、気分が上がる。
そして、十分を有効活用する。
すると、心に余裕ができて
一日失敗する数が減ったりなくなったりする。
いつもより楽しい一日に感じる。
なにか理由をつけて気分を上げる。
楽しいことを探す。
これが私の当たり前。
おかげで少しのことでも最近は楽しい。