時間よ止まれ
愛しいものがこの世から去ってしまう時、
人は時間よ止まれ、と強く願うのでしょうね。
時に関する小説はいろいろあると思いますが、この作品は鼻水を啜りながら夢中で読みました。随分前ですが、忘れられない小説の一つです。
時生(トキオ) 東野圭吾
夜景
夜、ドライブで向かった山の展望台から、きらきら光る街の灯りを君と見下ろした。
「きれいだねえ」
「うん」
「あたしの家はあの辺かなあ」
弾む声で君は夜景を指差して、ぼくはあいまいに肯いた。
君とぼくが帰る家の灯りが、この夜景の中にあればいいのに。
――そうなればいいのに。
花畑
昔、ある国の王様が、
見渡す限りの花畑をお妃様に贈りました。
色とりどりの花が咲き乱れる花畑は、
夢のように美しく、芳しい香りに満ちていたそうです。
わたしは一輪のシロツメクサを手にとって、
押し花にしようとその童話の本に挟みました。
そう、あなたがくれた花を。
空が泣く
その場所には黒い雨が降ったという。
選んではいけない道を進んだ人間と、
曝された数多の命の上に雨が降る。
あれから何十年経ったとしても、
まだ終わりは見えてこない。
繰り返される災いに奥歯を噛む。
空が泣く。
夜明け前
夜明け前と聞けば、この曲!と思うくらい
大好きな曲です。
Darkest before dawn by 三浦大知
夜明けを希う心、
何かを追い求めている彼の胸の鼓動。
そういうものを感じさせる詞と素敵なメロディが、彼の伸びやかな声でポップに歌われています。
MVも素晴らしく、
海からそびえ立つ巨岩群が、陽の光を浴びてオレンジ色に輝いている。
その岩の上で踊る彼の姿がとても印象的です。
あまりにドラマティックで美しい風景なので、
海外かなと思ったら、和歌山県串本町の橋杭岩とのこと。驚くとともに日本の美しさを改めて感じさせてくれました。
ぜひ一度MVも見てください。YouTubeにあるかと…