愛を注いで
きみ、本当にわからないのかい?
ベシーが持ってくるチキンスープは、きみに捧げられた聖なる特別なスープだということを。
『フラニーとゾーイー』サリンジャーより。
人生に悩んで食べられなくなった妹のフラニーに、心配した母ベシーが何度もしつこく持ってくるスープ。いらつくフラニーに兄のゾーイーが言った言葉です。
うろ覚えですが、こんな感じだったかと……。
忘れられない小説の一つです。
――その器に注がれているのは愛だよ――
#118
心と心
心と心の繋がりは目に見えないから、
世の中に溢れるお揃いたちは、
それを可視化するためのギミック。
ペアカップに、家族色違いの御守りに、スニーカー。
効果なんてないと思っていたのに、
目に入ったら、少しだけ元気になれるみたいだ。
単純だね。
#117
心と心
世の中に溢れるお揃いたちは、
目に見えない心と心の繋がりを可視化するギミック。
ペアカップに、家族色違いの御守りに、スニーカー。
効果なんてないと思っていたのに、
目に入ったら、少しだけ元気になれるみたいだ。
単純だね。
#116
何でもないフリ
何年か前、父が退職する少し前だったかと思う。母が言った。
「お父さんはいつも同じように帰ってくるよ。仕事から帰って来る時、いつも態度が変わらなかった。……偉かったよね」
父は仕事の愚痴を家で言う人ではなかったので、いろいろあることを察したうえでの母の言葉だった。
自分が家庭を持ってから、その意味がよく分かるようになった。不機嫌を家に持ち込まれると周りはまあまあ気を遣う。
何でもないフリは、父の意地と家族に心配をかけまいとする思いやりだったのだろう。
高校卒業からずっと同じ小さな会社で働き続けた父。有給休暇などなかった。
長い間お疲れ様でした。でも心配をかけないようにされるのも心配なんだよ、お父さん。
#115
仲間
わたしは、このアプリをしている方を、文字を綴る仲間と思っています。(何人くらいいるんでしょうね?)
誰に読まれなくても仕方ないと思いながら始めたけれど、読んでもらったことがハートでわかるから嬉しくて。
その嬉しさは、続けるための大きな力になっています。
ありがとう ♡♡♡
#114