お題 また会いましょう
「また会いましょう」
再会を誓い合う言葉。子供の頃は何気なく使っていた言葉。
大人になって年を重ねていくうちに、その言葉はより重みを感じる言葉となっていった。
もしかしたら、もう会えなくなるかもしれない。
そんな不安をかき消すように、
「また会いましょう」
と言って、再会を誓い合う。
けれどいつかは会えなくなる日が来る。
それでも手を合わせて、
「また会いましょう」
そう唱えて見送る。
生まれ変わっても、
「また会いましょう」
そう誓い合うのだ。
お題 スリル
本来のわたしは優等生である。わたしは間違えた事は無い。優秀な人間なんだから。
だが、ある時それがつまらなくなった。百点満点の答案用紙がつまらない。
そこでわたしは、わざと合格ラインスレスレの解答をするようになった。
ギリギリの合格点を取る事に、最高のスリルを感じるようになっていった。
解答を解けるのにわざと間違えてみる。これぐらいの得点なら合格出来るだろう。
あの頃のわたしは、相当上から目線で、他の生徒達を見下していた。それほどわたしは、自惚れていたのだ。
だがそんなわたしにも挫折する時が来たのだ。大学センター試験という大事な時にも、いつものクセでわざとマークを間違えたのだった。
馬鹿な事をした。無論不合格だ。人生を決める大事な試験まで、スリルを求めて解答してしまった。
転がり落ちる無様なわたし。こんなスリルなんて味わいたくは無かった……
お題 飛べない翼
翼を広げ羽ばたかせてみた。だがまだまだ飛べない。お母さんや、他の仲間達は、あんなに気持ちよさそうに飛んでいるのに。
僕は早く飛びたい。あの広い空を気持ちよく飛びたい。
また翼を広げてみた。羽ばたく練習をする。いつか自分の翼で空を飛ぶんだ。見たことのない景色を見るんだ。
きっといつか……飛べない翼で。
お題 ススキ
花瓶に生けてるススキが風に揺れる。中秋の名月。月見団子と一緒に供え、天空の月を愛でる。
秋の雅なひととき。
お題 脳裏
今私の脳裏によぎること。
それは推しとの永遠のお別れ……
ここ最近、著名な推しとのお別れを経験されていらっしゃる方々が多い。
いずれ私の推しにもその時が来るだろう。
けれど、今、お別れが来てほしくない!!
もっともっと推しとの時間を共有していたい。
推しは私にとって、生きていく糧だ。
かけがえのない大切な方だ。
脳裏に影をひそめるお別れの時は、もう少しだけ待っていてほしい。
出来れば、お別れなんて無くなればいい。
永遠に……だ。