お題 意味がないこと
意味がないことだなんてホントは無いのだ。どんなことにもホントに意味がある。その時だけだ。意味がないと思うのは……
意味は後で思い返すとあるものだ。実はあの時の事が、今に繋がっている。あの時イヤだったことや、辛かったこと、つまらない日々にも意味はある。
若い時に積み重ねた事が、後になって意味を感じる時が来る。それはいつになるのか分からないが、必ずやってくる。
だから諦めずに意味がわかるまで、体験してみよう。意味がないことなど無いと分かる日まで……
お題 あなたとわたし
あなたはわたし。わたしはあなた。いつもあなたはわたしに、わたしはあなたに、寄り添って生きてきた。飛び上がるほど嬉しい時も、水底に深く沈んでいる時も、あなたはわたしと、わたしはあなたと、常に一緒だった。
だがある時それが起こった。お別れの日が来たのだ。あなたとわたしは生まれ変わる。別々の魂と、別々の身体となって、転生しなければならなくなった。魂が再び統合するまで、別々の世界を旅して、昇華するまでの間……
苦難を乗り越えてようやく出逢い、一つの魂として統合する。いつになるか分からないが、それまで別れ別れで、体験を元に魂を磨き上げる。
分かたれた魂が再び一つになる日を夢見て生きていく。
お題 柔らかい雨
しとしとと降り注ぐ雨。梅雨の時期の雨が、地上へ柔らかく降り注いでいる。
その雨に育まれて、植物達は勢いよく天に向かって成長していく。
どんな生物も雨を愛してる。恵みの雨のおかげで、生きていく事が出来るのだから。
でも、硬い雨は嫌われている。硬い雨は、激しく降って土砂を押し流して、生物達に襲いかかる。だから嫌われている。
雨が降る時は柔らかい雨が良い。心までも柔らかく、穏やかさを取り戻せる気がする。
柔らかい雨に包まれたい……
お題 一筋の光
私は、一筋の光を求めて旅を始めた。光。それが何なのかはまだ分からない。私の中で想像を巡らした。光とは何なのかを。
かつて私は戦いで多くの人を殺してきた。直接的ではない。間接的にだ。私の指揮の元で部下達を動かし、敵国の兵士を殺させた。時には、武器を作っているだけの民衆も殺させた。戦っている部下達は、ただ私の命令に従っていただけだ。なにも悪くないんだ。
悪いのは私だ。私が命令しなければこんな悲劇は起きなかった。
私が求めている光とは贖罪への道だろう。私一人の力で贖える罪ではないことは分かっている。だがやらなければならない。
幸い私は医師免許を持っている。人の命を助ける手伝いが出来る。人殺しの命令を下してきた私が、唯一贖える贖罪だ。
「先生のおかげで助かりました」
その言葉だけが、今の私の一筋の光なのだから。
お題 哀愁をそそる
そそられるほどの哀愁なんて俺のキャラじゃない。俺は能天気でお気楽な人間だ。そそるほどの哀愁を持っている奴は、ネクラでネガティブな奴に違いない。