深夜、いつものようにカカオを開いて。
目をつぶって。指が当たった子に適当にメッセを送る。
何処にも吐き出せない欲を吐き出す為に。
気に入ってる香水を少しつけて。
財布とスマホ持って。
さぁ、今夜も。待ち合わせの為に、
街に繰り出そう。
#街
人生の岐路に立つ。
以前までならどちらかが不幸。どちらかが幸福。
でも今は、君がいるから、どちらでも幸福になる。
#岐路
『ね、もし世界が終わるならその時は君と手を繋いで朝日を見るんだ。』
なんて言ってた君は、世界が終わる前にいなくなってしまって。今、世界の終わりに付き合っている僕はたった一人だ。
嘘付き。僕と朝日を見てくれるんじゃなかったのかよ。朝日を探しに行こうよ。
一緒に朝日を見たかった。世界の終わりに君と。
#世界の終わりに君と
はぁ、ついに居合わせた。
部屋中に響く甘い声。
よし、リビングで終わるのを待っててやろう。
そう思い立ってから早3時間。
若い方はお盛んなのね。
もう、最悪。
#最悪
「今日もありがと、じゃ、また来週。」
いつものように欲を吐き出して直ぐに帰る。
僕には待ってる愛おしい人が居るから。
愛しているからこそ、大切にしたい。
僕が手を出して縛りたく無い。そんな気持ちで他の女にこの行き場のない欲を吐き出し始めてもう2年が経つ。
そして、今日もまた。繰り返す。
“朔さんも酷い人ですね。奥さんいるんでしょう?浮気されて私ばかりこうやって愛されちゃうの、知ったら悲しむだろうなぁ笑”
は?何言ってるんだ。これは浮気じゃない。
隠れてしてはいるが、彼女を大切にしたいからやってるんだ。誰にも言えない事でも良い。
こんなの愛情の塊じゃないか。
絶対に、ばれることも無い。この努力は僕だけが知っていたらいいんだ。
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いつまで続くだろうか。彼の正当化された浮気は。
本気でばれないと思ってるなんて。哀れな人ね。
#誰にも言えない秘密