未知の交差点で不思議なものを見た
優しくはないそれが怖くて
私は耳を塞いだ
どうしたらいいのだろう
怖くて閉じこもる
誰もいなくて不安になった
大切なぬいぐるみを抱きしめた
少しだけ縋りたくなる
目を閉じて深呼吸をした

一輪のコスモスを見つけた
数え切れない程の色とりどりの花の中に
たった一輪咲くコスモスは
そこだけ世界が違うみたいで
ただ心を奪われていた

風が涼しくなってきたから
長袖を着る
今日はどこに行こうかな
風が冷たいから家で読書でもいいかな
最近お気に入りのとうもろこし茶を淹れて
読みかけの本を開こう
時々公園で読書をしたいな
秋の恋は優しい匂いがする
肩の力を抜いて本を読んでいたら
優しい恋の匂いがした

愛する、それ故に
傷つくことさえあるけれど
ひとり傷つくことから逃げていたら
いつまでも進めはしないから
愛よりもっと真っ直ぐに生きていたい

静寂の中心で本を読んでいた
誰もいなくて本以外何もない
何を求めることもない
一心不乱に文字を追いかけた
ただそれだけで幸せだった
読みたい本がある
人と関わらなくていい
何も口にしなくていい
それ以上の幸せなんてあるものか
読むことに取り憑かれた私はひとりで生きていた