ずっと大事にしているものがある
小学生の頃から今までずっと傍にいてくれたぬいぐるみ
時間をかけて読んできた本たち
その中でも一等大事な小説
私が私だけのものだと言えるのは
この子たちだけだったりする
昔に比べて随分と軽くなったけれど
それでも出会った頃より今の方が愛おしい
小説はもう15年の月日が経つのに
相も変わらず色んな本を読んできても
一等は変わらない
これだけは大事にしたい
人なら大切にするのだけれど
大事に大切にしたいと思う
幸せな時を過ごせば過ごす程
時間よ止まれと願いたくなる
この幸せがいつまでも続くなら
続けるために私には何が出来るかな
確かに幸せで
満たされていて
そんな時間が終わって欲しくないから
このまま死んでしまいたいとすら思っていた
だけど死にたくはないかな
死ぬ時はそうありたいけれど
幸せなまま「幸せ」って息を引き取りたい
いつか未来そうなるように生きていきたい
夜景を見ながら気付いたら空っぽの心が音を立てて壊れていた
いつか救えると思っていた
いつか救われるのだと信じていた
願うだけでいいのだとそう疑わなかった私は
やっと心から信じて愛せる人に出逢えた
何度も手放そうとした命で
何度も手放そうとした心だったけれど
生きていてよかったとやっと思えることが出来た
投げ出さなくてよかった
諦めかけたけれど諦めなくてよかった
私は今日も此処にいる
満開の花畑で笑い合おうよ
笑顔しかないようなふたりの間を
いろんなお花が咲いている
きみはぼくを見て笑った
ぼくはきみを見て笑った
花畑に埋もれながら息をしていた
綺麗だねとどちらともなく笑っていた
そんなふたりでずっといよう
空が泣いていた
蒼く澄み渡っているのに
大粒の涙を流して泣いていた
雨は誰かの恋の涙だと短歌で知ったとき
私は雨を好きになった
傘に当たる雨音さえも愛していた
きっと叶いはしない敵わない恋もあるだろう
今日は泣いていた空も
明日には晴れ渡るかな
誰かを想い空が泣く