みみかゆい

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6/26/2024, 10:37:51 AM

君と最後に会った日は、
さらっとした、とても簡潔な別れ言葉を口にしたように思う。

本音を言うと寂しくて辛かったけど、
それを伝えると、きっと私は重い言葉を吐いて、
君のせっかくの新たな旅立ちだというのに、
それに水を差してしまうんじゃないかと、とても怖かった。

なのに君は、そんな私に対して深々と頭を下げこう言った。


「…長い間、くそお世話になりました!!!」

6/13/2024, 3:23:18 PM

薔薇には棘がある。
菊の花粉はアレルギーを起こす。
そして、あじさいには毒がある。


誕生日祝いに、彼女が手作りのチーズケーキを振る舞ってくれた。

琥珀色に焼かれた表面にフォークを通すと、中からしっとりとしたクリーム色の生地が姿を現して、チーズ特有の豊かな香りが漂った。

溢れる唾液を飲み込んで、私はそれをゆっくりと口元へ運ぶ。

「……これは!」

上品な甘味と濃厚なチーズの香りが口中に広がって、思わずため息が溢れてしまう。
なんだこれは、美味すぎるぞ。

チーズの香りがふんわりと鼻を通り抜けていくたびに、とても優雅な気持ちになる。

「しかも、この表面に乗っている紫色の花びら。ほどよい苦味がケーキの甘味へのアクセントとなっていて、全く飽きがこない」

彼女は私がケーキを食べる様子をじっと眺めていたが、目を合わせると、嬉しそうに目を細める。

「ほんと?よかった。頑張って作った甲斐があったわ」

このケーキを作るのに、一体どれだけの時間を費やしたのだろうか。
こんな素敵な女性に巡り会えた私は、本当に幸せ者だ。

うっとりとしたケーキの味わいに酔いしれた私は、
その幸福感とともにゆっくりと目を閉じた。

6/1/2024, 1:58:18 AM

無垢な心を持って生きていく。

それがどれだけ難しいことか。

無垢なように振る舞うことはできるが、
それが本当の純粋さでは無いことは理解している。

自分の中から無垢が消えていくにつれ、
だんだんと世の中がつまらなくなっていく。

5/23/2024, 2:38:39 PM

逃れられない運命に気付いた時、

そのどうしようもない絶望に、私は思わず大声を上げて部屋中を駆けずり回った。
そんな事をしたって何も問題は解決しないのに、
それでも私は叫び続ける。

やがて疲れ果て、全てを吐き出した頃。
ようやくベッドに横になり、明日を迎える。

4/7/2024, 7:20:27 AM

君の目を見つめると、
そのキラキラして澄んだ瞳の中に、
醜い自分の姿が映り込んでしまっていた。

なんだかそれが無性に恥ずかしくて、申し訳なくて、
そんな自分が嫌になって、

どうすれば自分のことをもっと好きになれるのか、
今も悩んでいます。

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