深夜徘徊猫

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8/20/2025, 3:30:30 PM

「きっと忘れない」

 私は昔から割と記憶力がいい。小さな頃の記憶もわりかし覚えている。

 思い返せば、小さな頃は「きっと」とか、「絶対」とかそんな言葉を言うことが多かったと思う。それは周りも同じ。そしてそれらは本当にその言葉のままだったと思う。

 大きくなるにつれ、当時使っていたそれらの言葉が胡散臭く見えてくるんだ。まぁこれがきっと大人になるってこと。

 大きくなるにつれ、小さな頃に交わした大切な約束も薄れていく。どうでもよくなってくる。

 あぁ、大丈夫。きっと覚えてられるよ。きっとね。

8/1/2025, 4:12:13 PM

「8月、君に会いたい」

 暑いなぁ、ここ最近。クーラー無しじゃ過ごして行けないや。そんなことを思いながら布団に包まる。結局のところ、クーラーガンガンの部屋で布団に包まるのが一番幸せなのだ。

 ただ、そんな幸せも長くは続かない。

 冷凍庫にあったはずのアイスが一つもないのだ。しょうがない、今日一日中外にも出てないし買いに行きますか…。

 外にでると夏らしい、眩しい日差しが目に刺さる。もう8月、次期にお盆だ。お墓参り行かないとな。

 …アイス、もう自分で買わないとないのか。



「おーい。帰ったぞー!」

「おかえりー!会いたかったよぉ!!」

「なに。おばあちゃんが居なくてそんなに寂しかったんか?」

「会いたかったよー!私のアイス!」

「なんだい、そっちかい。寂しい子だねぇ。」

 小学生の頃の夏休みかな。そんなことを言っていた。おばあちゃんが私が暑かろうとわざわざ買いに行ってくれたあたり付きのアイス。どんな時でも冷凍庫を開けばそこにあった。

 おばあちゃんはつい最近亡くなった。寿命で最後までピンピンしてたってね。

 あの時は小っ恥ずかしくてアイスに会いたかったなんて言ったんだよな。今も、いや、今こそまた会いたいよ。おばあちゃん。アイスもそうだけど、それなんかより、ね。

 アイスを買って家に帰る。ようやくありつける!と思って開けるとなんと!?アイスが溶けてるではありませんか!…流石にこの日差しでドライアイスなしじゃ溶けるかー。

「あ、当たり。」

 もしかしたら、私が会いたいって思ったからおばあちゃんがアイスだけでもって思って当たりのにしてくれたのかな。

 そんなこと思いながら私は溶けたアイスを一気に飲み込んだ。


7/1/2025, 9:04:00 AM

「カーテン」

「もーいーよー!」

 元気よく響く娘の声。家の中でかくれんぼなんて、いつも隠れる場所は決まってる癖に。

「みーつけた。」

「もー!お母さん見つけるの早い!」

 隠れていたカーテンから顔を出してくる。まるでドレスのようだ。頬を膨らまして怒る娘。

 あぁ。間違えなく貴方は天使なのだ。

6/29/2025, 3:26:45 PM

「青く深く」

「世界で一番好まれている色は青なんだってさ。何でだと思う?」

「えー。分かんないな。空とか海とかが青だから親近感というか、そういうのが湧くんじゃない?」

「でも、今はどっちも茶色いよ?みんなの大好きな青はもうないよ?」

 葵は突然クイズのようなものを尋ねたと思ったら高校生としては一丁前に地球の環境問題について訴えかけてきた。特に深い意味はない。私達にとっては雑談に過ぎない話だ。

「私達のも無くなるよ?」

「私達の?」

「うん。」

 私達のってなんだろう。葵はいつも大切な部分だけ言ってくれない。私達の…。そういえばさっきまで私達、青春してるねなんて会話していたっけ。

 きこうと思ったけどやめた。だってこの会話には特にそんな意味はない。深い意味なんて込められてない。青春が無くなろうとどうってことない。だって私達どうせ明日には別れるから。葵が引っ越すから。

 青春の時期が終わっても無くなっても、深い私達の絆だもん。青いまま変わらないはずだから。

6/15/2025, 4:41:52 PM

 最近鬱っぽいのかなんなのか、会話も文章書くのも支離滅裂になってしまって単語でしかまとめられない。挨拶ですらうまく出来る自信がない。今文章書くのも何度も誤字をして何度もやり直してようやく書いてるから時間がかかりすぎる。落ち込んだ気持ちを抑えるための自分を傷付ける前の防波堤だったはずなのに今じゃもう書くことでもっと落ち込む。

 毎朝頭痛で気持ち悪いし、何を食べても吐きそうになる。病院にいかないとまずいなとは思うけど相談できる相手なんかいないし。せめて文章だけでもいつも通り書ければいいのにな。

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