おたがい、仕事が忙しくて、すれ違いの毎日。
わりと、よく聞く言い訳です。
りゆうは、私の方だけなの??
なんとなく、会話が噛み合わなくなって、2年近く。
きのうより、今日の方がつらくなって。
たぶん、お互い、切り出せずにいる言葉がある。
びかしたいなら、価値観の相違、なんてどうかしら。
世間が人の行き来を認めない時期だった。
仮に会いに行っても会えない、そんな頃だった。
そのことを、言い訳にした。
会えば認めざるを得ない現実から、逃げていた。
もともと社会人になってから、あまり家には帰らなかった。
半ば家を出たくて選んだ、今の仕事。
ようやく打ち解けたのは、10年ほど前のこと。
母は、変わらず、元気そうだった。
ただ、母に病巣が見つかったことも会いに行った理由の1つだった。。
どこか、言葉で語らずとも繋がっている感覚が、母とだけはあった。
だから、会えないことに罪深さを感じてこなかった。
大丈夫だから、といつだって言ってくれてるような気になっていたから。
予感がした。
朝、出勤前につけるマスク。
左耳にかけるときに、何故か、紐が切れた。
激しい動悸、心拍数はあがった。
結局、やっぱり、母とは、繋がっていた。。。
実家に駆けつけると、何事も感じさせない静かな時間が流れていた。
家路を急いだ理由も忘れるくらいに…。
どうしても、実感が、湧いてこなかった。
居間の横の部屋に、
すでに、主のいないベッドがあった。
その枕元、
いびつに切られた配送伝票が置かれていた。
!!
私の送った、季節の果物セットの送り状。
なぜか、これだけはずっと置いてあったのよね、と妹。
ヒザから、ガクッと崩れ落ちそうになるのを必死にこらえた。
待っていたのだ。
いつだって、私に会える日のことを。
ごめんね、ごめんね、ごめんね、ごめんね、、、
喉の奥が熱くなりながら、
もう会えない事を、その時、はじめて実感した。。。
今、私は、実家に近いところで暮らし始めました。
季節が代わるたび、
近況報告をしに行ける位の距離に。
新生活、緊張とうきうきを纏った頃の、新しい制服
衣替え、季節は初夏へ、半袖
夏休み明け、ひさしぶりに会った時の、小麦色の肌
朝夕、少し寒くなって来た頃の、冬服
1年のうちで、
ドキッとする出会いは、
むかしから、同じね。
ウィリアムテル、、だったかしら。
あの曲を聴くと、遠い日の体育祭を思い出します。
成長期もあったでしょうが。
たまたま、体育祭前の校内運動測定、50M走で1番になって。
一躍、時の人として迎えた体育祭。
華のリレーの、第一走者。
体育祭は、一周200Mを競います。
結果は、100M過ぎたあたりから大失速、、、大惨敗。
曲のタイトル通りの結果に終わったけど。
あの日の経験があったから、今、自分に自惚れず、やれています。
だから、
今の私には、
順番的には、
地獄と天国、かなぁ〜
今よりも、楽しい毎日、送れてるかな?
結婚して、子育てなんか、してるかな?
仕事とか、友達とか、健康とか。。。?
決して、夢に見た望みは叶ってないけど。
でも、
あれだけ知りたかった未来を、
いま見られてるんだから、それだけ十分素敵な事ね。