「ねぇ。俺達さ。別れない」
仲良く雑談をしていただけなのに
唐突に君は私に別れをつげた。
「えっ……?なんでそんなこと言うの」
私がいうと君はつらそうに言った
「やっぱり幼馴染同士で付き合うと
ろくなことにならないなって思ったから。」
そう君が言った……
「急にそんなこと言われても
困るよ。なんで……」
「うーん。簡単に言ったらお前と
付き合い出したらなんか覚めた。」
「覚めたって……」
「はっきり言ったほうがいいか……
お前のこと好きじゃなくなった。だから
別れたい。」
その言葉に私はその場から逃げてしまった。
どうして好きじゃないなんていうの…
私のどこか悪かった……
考えても答えなんて出なかった……
そしてその次の日の朝……
【私の世界に色がなくなった……】
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ぜんぶ終わった……
あいつが走り去った後ろ姿を見つめながら
自分に言い聞かせる……
これできっとよかった……
「良かったはずだ……」
そう思いながら前を見ると黒い影が言った
[もう。良いんですか?]
「あれ。まだ猶予まで時間あるけど」
俺の問いに黒い影が悲しそうに俺をみる……
[猶予が短くなりました……ごめんなさい]
そういうそいつに俺は笑いながら言った
「そうか……それだったら仕方がない。
お前が案内してくれるんだろ」
[はい。ご案内します。最後に何か言い残す
ことはありますか?]
言い残すことはないけど……
「じゃあ、あいつに手紙を届けてくれる?」
[はい。わかりました]
俺はその言葉にうなずきながら急に出てきた
扉を見つめてドアノブをひねった…
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大好きな恋人へ
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急にいなくなってごめん。
お前のことが好きじゃないなんて嘘だよ。
俺昔から生きれる時間が限られていたんだ…
だからあんな選択肢しかなかった……
傷つけてごめん。
お前が幸せで過ごせるように願っています。
俺といてくれてありがとう。
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胸が高鳴る……
こんな気持ち初めてだった
自分の気持ちに気づいてからは
なにもしてないのに
目で追うようになった……
傍にいなくても近くで遠巻きに
見ているだけで幸せだった……
幸せだったのに……
今いつも見ていた君は私の前で
手を差し出している……
「あの!!そのずっとあなたのことが好きでした。
付き合ってください!!」
その言葉に私は驚きながら彼を見る。
あぁ……
駄目だ返事をする前に
胸が高鳴りすぎて苦しい……
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最初で最後の告白だ……
そう心に決めてずっと気になっていた彼女に
告白をした………
正直あまり話したことがない僕に急に
付き合ってと言われても困るよな……
友達になってくださいっていえばよかった……
じーっと下を向きながら彼女の返答に
胸を高鳴らせる……
断られるかも………
どっちかわかんないけど動悸がうるさい……
しばらくすると彼女は僕の手をとってくれた……
「私なんかで良ければ……お願いします。」
その笑顔はまた僕の胸を高鳴らせた………
君が気持ちよさそうに眠ってる姿を
見ると安心する。
あれだけつらい思いをしてたなんて
あのときには気づいてなかったから……
「ねぇ。君は今安心してる?」
眠っている君には聞こえないけど
独り言でつぶやいた。
すると君はこっちを見る。
「安心してるよ」
そう言う君の瞳は安らかだった。
君の安心できる場所になれるならよかった……
「もう寝よう。」
そう言って君を抱きしめた。
人にとって平穏な日常は違う。
友達といる時が平穏だと思う人。
家族といる時が平穏だと思う人。
大好きな人といるのが平穏だと思う人。
たくさん人がいるからこそそれだけ沢山の
思い方がある………
でもその平穏も長く続くわけではない……
これから先何が起こるかなんて誰にも
わからないから………
だから今をしっかり過ごす。
悔いのないように……
過ごせたらいいな………
二次創作です。
ぼーっとしていると声がかかる。
「名前。お久しぶりです。
また会えて嬉しいな。」
いつもの笑顔で緑色の髪の君は笑っていた。
私と同い年の少年。
ピアノがうまくて友達の話をよくしていた。
「本当に。すごいんですよ。」
友達の話をする彼はキラキラしていた。
「そうなんだ。自慢の友達なんだね。」
私がそう言うと彼は私に言う。
「名前には尊敬してる人とか
いないんですか?」
「尊敬してる人はたくさんいるよ。
でもそうだな。一人に絞れって言われると
私のお兄ちゃんかな……」
「お兄さんですか?」
「うん。結構年は離れてるんだけど。
私のことよく見てくれるし困ってたら
助けてくれる。それに人との接し方が
うまいんだ。いつもはなんかチャラチャラしてる
から不真面目って思う人が多いけど
でも多分一番真面目だと思う。」
「いいお兄さんですね。」
「うん。私もそう思う。」
しばらく話をしていると彼は何かを決心
したかのように私に言った。
「名前。この戦争が終わって平和に
なったらまた僕と会ってくれますか?
その時に貴方に伝えたいことがあるんです。」
「わかった。」
そう言うと彼は優しい笑顔で笑った。
あれから数日経って私はとんでもない
事実に気づくことになる……
受け止められなくて部屋にこもっていると
お兄ちゃんがやってきた。
「名前。入るぞ
どうした。そんなにしょぼくれた
顔しちゃって。」
私はやってきたお兄ちゃんに
今日あったことを話した。
「そうか……。敵さんだったのか。」
その一言だけだった。
その後お兄ちゃんはずっと傍にいてくれた。
何を話すでもなくただ近くにいるだけでも
今の私にはそれが救いだった……
------------パチッ----------------
「名前。作戦を始めるわ。発進できる?」
通信機からの声に驚いて目を覚ます。
その声に現実に引き戻される。
「あっ。ごめんなさい。マリューさん。
大丈夫です。ちょっと寝てました(笑)
いつでも出せますよ。」
「そう……名前。ごめんなさい。
貴女をまた巻き込んでしまって」
「何、言ってるんですか?義姉さんが
行くのに私がついてかないなんて
ないんですからね(笑)」
私がそう言うとマリューさんは微笑んでくれた
私はハッチが開くのを待つ。
もうお兄ちゃんも彼もいない……
過ぎ去った日々は戻らないけど
私には守りたい人がいるから
幸せにしたい人がいるから
その為にこの作戦を成功させないといけない…
「ありがとう。くれぐれも気おつけて。」
「 はい。花嫁強奪作戦及び
フリーダムの護衛開始します。
名前。スカイグラスパー出ます!! 」