何かを作ったりする時に
グループを作ってと言われるのが
ずっと嫌いだった……
誰かと一緒にいるのが苦手だった。
俺があまり喋らない人間だからかも
しれないけど
でもある時学年でグループを作る時
一人足りなくてグループに入れない俺が
入ることになった。
不安だった……
一緒のクラスですらグループに入れない自分が
他のクラスの子と馴染めるのかすら
わからなかったから……
でもあの日は違ったんだ……
皆優しく入れてくれて感謝までされた。
とっても嬉しそうに迎えてくれて……
あの日から俺の毎日が変わりだした。
大人数で出かけるのは本当に苦手で
嫌だったけど
このグループで出かける時は全然大丈夫だった。
同じ趣味の子達ばかりで喋るのも楽しかった
俺なんかいてていいのかなって思うことも
時々あるけど
そういう時に君達はいつも
当たり前のように言ってくれた。
「何言ってるの?君も大事な仲間だよ。」
その言葉に他の二人も
「そうだよ。お前がいないと楽しくない」
「そうだ!!そうだ!!君がいないとつまんない」
その言葉にどれだけ救われたか……
きっと君達は
気づいてないよね。
言葉には出さないけど
あの時僕を仲間に入れてくれて本当に
感謝してるんだ……
もちろん君たちには言わない。
だって恥ずかしいから…
暗い部屋の自室に籠もっていた。
今日は何もうまくいかなかった。
先輩には気にしないでと言われたけど
気にしないでと言うのは私には無理だ。
明日も失敗したらどうしよう。
私の失敗ですべてがぶち壊れるかもしれない
そんなことを学校から帰宅して考えていると
部屋の扉がノックされる。
「ねぇ、お母さんだけど。
帰宅してからどうしたの?学校で何かあったの」
「何でもないよ……ちょっと疲れただけ」
お母さんが心配しているのはわかるけど
今は誰にも会いたくなかった……
するとお母さんは誰かに何かを言っていた。
「ごめんね。せっかく来てくれたのに。
あの子。なんか帰ってきてから様子が変なのよね」
「大丈夫です。ちょっと様子見に来ただけなので」
「ごめんね。」
誰か来たみたいだ……
するとドアがノックされる。
「ねぇ。入っていい?」
幼馴染みが来た……
私は無言を貫こうとしていた……
ガチャ
「おじゃましま〜す」
「邪魔するなら帰って!!入る許可してない」
そう言うと
「まぁまぁそんな怒らないでよ。」
幼馴染みはニコニコと笑いながら私の近くに来る。
「今、誰とも会いたくないの。帰って!!」
そう私が言うと急に隣に座って私の手を繋いだ。
「急に手握らないでよ」
「えっ。いや近くにあったから。」
「嘘つけ。近くにわざわざ来たでしょ。」
「そうだっけ?まぁ細かいことはいいじゃん」
そんなことをいいながら幼馴染みは
私を見て……
「今だけは、近くにいさせて。
何も喋んなくていいから。」
……
「ありがとう。」
手は冷たかったけど辛い時に傍にいてもらう
ことがこんなに安心するのに気付いた日だった
ありがとう。ずっと一緒にいてくれて
ごめんね。傍にいれなくて。
だけど……ずっと近くで見守ってるよ
翌日の朝が来るのが怖くて
眠れない…
寝たくても寝つけないんだ。
怖いんだ。
明日の朝日を見るのが
眠れないほどの不安を誰かが吸い取ってくれたら
いいのに。
寝ないと明日に支障が出るのなんて
わかりきってる
はずだ……
寝たほうが楽なのもわかっているのに
それでも眠れないほどの不安に
押しつぶされそうになる。
「ああ……今日も眠れないや……」
夢と現実は本当に違う。
大人になるにつれてそれがよく分かるようになった。
あの職業は外から見たら遊んでいるだけで楽そうに
見えるかもしれないけど。悩みとか難しい仕事とか
ないように見えるけどそんなわけないんだ……
私が就職したところはとても優しい場所だった。
でもやっぱりあの仕事は死と生が隣り合わせに
なっている仕事なんだと痛いほどよく分かった……
毎日しっかり見てはいるけど何が起こるかわからない。
何を求めているのかがわからない……
こんなはずじゃなかったのに
描いてた夢はこんなんじゃなかったのに……
そう思っても仕方がない。
もうとうに限界に来ていたんだ……
しんどくて辛くていけなくなった。
ただ自分の精神が弱いだけなのかもしれないけど…
それでも現実と向き合わないといけないんだ。
だから私は
努力して頑張って
"夢を現実に"
した人は凄いなって思うんだ…