スピラ

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暗い部屋の自室に籠もっていた。
今日は何もうまくいかなかった。
先輩には気にしないでと言われたけど
気にしないでと言うのは私には無理だ。
明日も失敗したらどうしよう。
私の失敗ですべてがぶち壊れるかもしれない
そんなことを学校から帰宅して考えていると
部屋の扉がノックされる。
「ねぇ、お母さんだけど。
帰宅してからどうしたの?学校で何かあったの」 
「何でもないよ……ちょっと疲れただけ」
お母さんが心配しているのはわかるけど
今は誰にも会いたくなかった……
するとお母さんは誰かに何かを言っていた。
「ごめんね。せっかく来てくれたのに。
あの子。なんか帰ってきてから様子が変なのよね」
「大丈夫です。ちょっと様子見に来ただけなので」 
「ごめんね。」
誰か来たみたいだ……
するとドアがノックされる。
「ねぇ。入っていい?」
幼馴染みが来た……
私は無言を貫こうとしていた……
ガチャ
「おじゃましま〜す」 
「邪魔するなら帰って!!入る許可してない」
そう言うと
「まぁまぁそんな怒らないでよ。」
幼馴染みはニコニコと笑いながら私の近くに来る。
「今、誰とも会いたくないの。帰って!!」
そう私が言うと急に隣に座って私の手を繋いだ。
「急に手握らないでよ」
「えっ。いや近くにあったから。」 
「嘘つけ。近くにわざわざ来たでしょ。」
「そうだっけ?まぁ細かいことはいいじゃん」
そんなことをいいながら幼馴染みは
私を見て……
「今だけは、近くにいさせて。
何も喋んなくていいから。」
……
「ありがとう。」

手は冷たかったけど辛い時に傍にいてもらう
ことがこんなに安心するのに気付いた日だった



 

12/10/2023, 4:15:50 AM