10/2/2024, 9:43:26 AM
【たそがれ】
風がバサバサと髪を揺らす。頬を擦り、服の中に入って涼しい。
不思議と怖くはない。飛ばないほうが、余っ程怖かった。
ビルの窓に、美しい夕日が反射するのが目に入る。
…綺麗だな。
柄にもなく、少し感動してしまった。
目を瞑る。眠るように、意識を手放した。
たそがれを飛び越えて、私は貴方に会いに行く。
9/30/2024, 12:20:11 PM
【きっと明日も】
「きっと明日もいい天気になるはずだよ」
そう言っていた君は、今日学校に来なかった。
そして雨が降った。
君には似つかわしくない天気だ。雨の匂いが鼻について、湿気で服が肌に張り付いて苛々する。
君は雨の日、学校に来ない。
僕は君に会うためだけに、天に祈る。
晴れにしてください。雨を降らさないでください。
彼女に会わせてください、と。
9/20/2024, 12:33:36 PM
【大事にしたい】
大事にしたいものがある。
心を、感情を、愛を、記憶を、時を。
空を、海を、太陽を、植物を、風を。
美しくて愛おしい地球を、大事にしたい。
9/15/2024, 11:24:47 AM
【君からのLINE】
私は、捨てられなかった。
君との思い出を。もう二度と更新されない君からのLINEが保存してあるスマホを。
もう電波も繋がらない、送信不可と表示される文も無視して私は何度もLINEを送る。
もしかしたら返してくれるかも、なんて叶うはずのない希望に縋って。
何度スマホを変えても私は、捨てられなかった。
8/16/2024, 2:57:30 AM
夜の海を見つめる。
潮騒に耳を澄ませば、自分の悩みを消してくれるような気がする。
決してそれは掻き消すといった類ではなく、言うなれば覆って隠してくれるような、そんな音。
夜の海は恐ろしい。それと同時に、とても美しい。