もしも未来を見れるなら
世界中の誰もが一度はそんなことを考えるだろう。
子供なら自分の将来の夢を、思春期なら自分の運命の相手を、成人なら自分の生涯を、御年寄なら自分の最後を、
みたいな感じなんだろうきっと。
今自分が好きなあの人とは、将来どんな関係になっているんだろう。
僕はそれだけが知りたくなった
僕にとって君は特別な存在なんだ…。
何を持って特別なのかは正直自分でもあんまりわからない。
でも、君は他の人とは違った。君と関わっていく中で、心の中で思ってたこと。
ずっと一緒にいたい。君と付き合って一緒に過ごせたら凄い楽しいんだろうなって。守ってあげたいし、僕の支えであり、君の支えでありたい。
そう思っていた。
家族、親友とは違う、" 特別"なんだよ。
あの子と目が合うといつも胸が高鳴る。
心臓がドクドクと激しく脈打って、まるで麻痺したみたいに体がジンジンとする。気付かぬうちに額が真っ赤になって、ついついノートで顔を隠して逃げてしまう。
そうなるのは一瞬なのに、収まるのには少し時間がかかる。あの子にバレていないか不安になりながら、早く収まれ!と心の中で願う。
こんな何気のない、いつもの出来事があの子がいなくなってしまった途端、かけがえのない、大切な出来事だったんだと気付く。
今度は逃げないから…ちゃんと想いを伝えるから…
だから、もう一度、 …君に、会いたい。
胸が高鳴る
ある日10年後の自分から手紙が届いた。
最初はとても怪しくて、目を疑った。
必死に宛名を確認すると、その名前は紛れもない
私の名前だった。
「10年前の私へ、10年後のあなたより」
これがたとえ本当ではなくても、中身が気になり
手紙を読んでみることにした。
「10年前の私へ、10年後のあなたより。
突然ごめんね!、こんな手紙送られて来ても多分パニくると思う...。でも信じてこの手紙を書いているのは、本当に10年後の私だから。
...あぁーっ、つまり未来の君ね。まぁー、そんなこと言ってもそう簡単に信じないと思うからなぁ。
じゃあー、今から私が本当に未来の君か証明出来るようなこと言うねっ! 」
私はいったいどんな証明をするのか興味津々だった
「君の将来の夢っ!当ててあげるー。
ズバリ!"小説家"だねっ」
...私はドキンとした。当たってる...
これが例え友達のイタズラだとして、私の将来の夢を知ってるはずがない...。というのも私は文系ではなく理系という感じで、国語は大の苦手だった。
それなのに、将来の夢は小説家!なんて友達に言ったらきっと馬鹿にされそうで怖かった。
友達が、愛美ちゃんは理科得意だし、将来は科学者とかになるのかなぁー。とか言うものだから余計に言いずらくなってしまった。
そんな私の将来の夢をこの手紙の送り主は知っている...。
間違いない。これは未来の私だ!。そう確信した。
「どう??信じてくれたかなぁ。
まぁー、多分あなた(私)の事だし信じてくれたよね。そこで!なんで私が10年前のあなたに手紙を送ったか分かる??多分さっっっぱり分からないと思う。
正解はね...。...私が10年前に戻りたいッ!って思ったからなんだ。あぁーー別に人生上手くいってない訳じゃないよ。こんなこと書いたらダメなんだけど......あなたは将来ちゃんと小説家になってるよぉぉぉ。。」
私はその文を読んだ時、思わず驚いてしまった。
...わ、私の将来の夢が10年後には叶ってるんだ。
と思い嬉しくなってしまった。
「あっでも将来の夢が叶ったからってぐうたらにならないでよね!!そんなことしたらもしかすると未来が変わっちゃうからね。...で、私が10年前に戻ろうと思った理由は、
...今のあなたに自信を持って欲しかったから、なんだ。確か10年前の私は将来の夢を友達に馬鹿にされると思って言わなかったよね。
...でもこうして10年後叶ってる。
夢は諦めちゃいけない。そう気付かされたよ。
だからもう一度10年前に戻って友達にも、家族にも、自分のやりたいことしっかり伝えたかった。
夢は叶うか分からない...でも叶うように、努力するんだっ。叶いますようにを叶えるために...。流れ星や、短冊なんかに願ってばかりじゃいられない。
願うことも大切だけど、それ以上に行動に移すのが大切だよっ...。。これが私があなたに伝えたかったこと。伝わってくれたら嬉しいな...。
1歩、勇気を出して踏み出してみて。挑戦してみて。それがわたしからの願い...。、
それじゃあー、またね10年前のわたしっ!」
そう書いてあって手紙が終わった。
...自分がやりたいこと、
未来でちゃんとやれるように頑張るなんて事今まで考えたことなかった。ただ、○○になりたい!って
その願望だけを胸に抱いたまま、普通に暮らしてた...。
うん。やっぱりそうだね。未来のために、今私が出来る事、頑張れること、探そう!
「ねぇ!聞いて○○ちゃん!私実は将来の夢あるんだ!...それはね!」.........
10年後の私から届いた手紙
この場所で言った、
「僕と付き合ってください...」
この場所で約束した、
「高校が別でも浮気は絶対にしないことっ!」
この場所で再開した
「久しぶりっ!元気にしてたぁ?笑」
この場所で勇気を出した
「僕と...結婚してくださいっ!」
この場所で誓った
「病める時も健やかなる時も君を愛し、君を慰め、助け、この命ある限り真心を尽くすよ...。」
この場所で絆を育んだ
「パパ、ママ見てみてお花見つけたのっ!」
「おぉ、綺麗だなぁ」「そうねー、ほんとに綺麗」
この場所で成長を知った
「あいつももう大人かぁー、」「早いものですね...」「いい親でいられたかなー...」
クスッ「えぇきっと。」
この場所で...別れた
「最後まで一緒に居れなくてごめんな、」
「っ、えぇっ、もっと...あなたと一緒に...
居たかったわっ...」
この場所が僕の人生だった。
この場所で