私が通っていた高校では、3学期の終わりにクラスの紹介とか担任の似顔絵とか何かひと言とかが書かれた薄い小冊子が作られていたんです。文集というよりはもっと気楽で自由な感じ。で、3年生の時、クラス全員が一行ずつ何か書いていこうとなって、私が書いたのが、
「言葉はいらない、ただまっすぐ逢いたいだけ」
だったんですよ。
何年もの時を経て、まさかここで欠片と再会するなんて。
やぁやぁ、懐かしいね。
これは当時お付き合いしていた人に向けて書かれたものなのですが、その人はちょっと無口でね、言葉足らずな日々でしたわ。
家も遠かったし、すれ違ってばかりで、不器用で。
言葉よりも一緒にいたかったんだろうね。
言葉なんていらなかった、ふたりでいれば世界も溶け合うような気がしていたあの頃。
無敵ですね。
まぁでも、そうは言っても言葉は大事です。
「言わなくても分かるでしょ」
なんてそう簡単には通用しません。
今だったら、
「いや、言わなわからんし」
「私、エスパータイプちゃうねん」
って、言ってると思います。
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余談ですが、このアプリでお気に入りにしている人が何人がいますが、新しいお題が出てその人の新しい文章を読んでハートを送る時、そこに言葉は入らないけど心の中では
「あぁぁぁー、今日も好きやぁぁぁー!」
と、叫びながら送ってます。
言葉はいらない、ただ...私のハートは言葉よりも多分うるさい。
(伝わるといいな)
もしも突然、うちにラッコが訪ねてきた時のために、冷凍庫にはホタテがあるで
もしも突然、うちにカッパが訪ねてきた時のために、きゅうりも冷やしとるよ
もしも突然、うちにキツネが訪ねてきたら、お揚げに餅を入れて一緒に食べような
「突然の君の訪問」で、動物ばかり思い浮かべてしまうのは一体はどうしたことか。
さらさらと降り続く雨の中で佇む姿に目を奪われる。
鼻筋がシュッとして涼しげな目元。端正な横顔。
雨を物ともせず、集中力を高めているかのように前方を見据えている。
周りの雑音を遮断するような鋭い目付き。
感情を表には出さないが、その眼差しは静かに闘志を燃やしていた。
いつだってそうだった。
いつだって私たちに希望の光を見せてくれた。
登場曲が流れだした。
ヘルメットを被り直し、その眼差しのまま、おもむろにバットを持って歩き出す。
夏の雨の中で。
夏の雨の中で、その背中に願いを送る。
私の日記帳
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そんな物はとっくに捨てました。
今までにも日記を書いていた事はありました。でもそれは、湧き上がってくる思いや抑え切れない熱を日記に吐き出すことによって自分を鎮めてきたものなので、書いた時点でその役目は果たされているんです。
もしかしたら後になって懐かしく思うかもしれないし、読み返したくなるかもしれないけど、今のところは皆無ですね。
記憶が風化したって構わない。
私は多分、ただ書きたいだけで、感情の痕跡は残したくないんですよ。
もうね、過去は本当にいらないんです。
私は君と、ちゃんと向かい合ってこれたのかな?
解り合ったり分かち合ったりした気でいたけど、本当のところ、どうなんだろうね。
仮に、其処に多分切れないんだろうなと思えるような絆があったとしても、自信がない。
この答えって、いつ分かるんだろう。
もしかして、今際の際?