テーマ 神様が舞い降りてきて、こう言った
「今日はこれで終わりかな〜」
「そうですね。」
昔居た相棒。でも、
「今日もこれでおしまいっと」
「「お前も道連れだ」」
「!」
「「「バンッ」」」
あいつの後頭部を撃ち抜く殺したはずのターゲット。詰めが甘かったようだ。でも今はそんなことを思っている暇はない。急いで、急いで、
「...ごめんね」
「おい!おい!おい!」
声をかけても返事が無く、呼吸をしなくなっていた。
ある日、屋上でニンゲンではない生物を見た。羽の生えた生物。ニンゲン達が例えるなら神様と言いそうだ。
「可哀想」
「...は?」
後ろを向いて僕の方に視線をあわせながらそう言った。お前ごときに、オマエごときにナニが分かる。
相棒を失った悔しさも、このセカイでずっと生きていく絶望も、全部、ゼンブ
「「「「オマエにナニが分かるんだよ」」」」
おわり
テーマ 誰かのためになるならば
漆黒の世界に手を伸ばして、
心も体も全て全て
黒く染まった。
「今回の依頼は...」
前と似たような依頼だな。
僕は個人で仕事をやっている。一人でいることにはもう慣れているから。個人でやってるせいでお金に困ることがたまにあるのは秘密。
「命だけは..!?」
「もうその言葉飽きちゃったんだよねー」
もう何十回も言われて本当に飽きちゃった。金持ちの言うことや胡散臭いニンゲンの言うことは信用がない。この仕事のせいだが。
「...洗濯めんど」
クリーニングに出せないのが少々癪だ。
「恨むわ...」
もう命の宿っていないニンゲンを見て、僕の方に言い放った。
あぁ。僕のやってることに意味はあるのかな。
おわり
テーマ 友情
「元々君は嫌いだったよ(笑)」
結局友情なんてそんなもの。ガラスのように光っているけど、ヒビができたらすぐ割れちゃう。
「あっそ」
素っ気無い態度をとってももういいんだ。友達じゃない。ただの他人だからね(笑)。
「....またな」
気まずくなって相手が帰ろうとする。
「"さようなら"」
わざと大きく言って僕は去っていく。
「はぁ...」
これで21回目。さすがに疲れてきた。相手にうまいこと利用される僕に飽き飽きしていく。
「ばかだなぁ(笑)」
そう言って僕は柵から身を乗り出した。
おわり
テーマ もしもタイムマシンがあったら
「ねぇねぇ」
「ん?」
「もしもタイムマシンがあったらどうする?」
「..僕h(((」
「僕はね!過去に戻るかな!」
「おい、話聞けよ」
「あぁごめんって〜」
「で?なんで過去に戻るの?」
「知らなくてもいいことってあるでしょ?それをなくしにいく!」
おっっも。いやもうちょっとなんか違うの想像してたわ。なんか昔の自分見てみたいとかだと思ってたわ。
「で?君は?」
「そのタイムマシンぶっ壊す」
「物騒な!」
「草」
「..でなんでタイムマシン壊しちゃうの?」
「タイムマシンがあって、乗ったとしても過去や未来にタイムスリップしたとして、ど〜せ行っても苦しくなるだけだ」
「ん?どゆこと」
「だから苦しい現場をみたとしてもそれが"運命"っていうことを何度も確認させられるのって
いやじゃん(笑)」
ーーーーーーーーー
笑ってる割には泣きそうな顔。
君の目から大粒の涙が流れていた。
そっか。そうだったね。
"あの人"を失ってた君にこんな質問した僕はほんっとうにバカだなぁ。
おわり
テーマ 私の名前
「...ぁ」
目が覚めた。外を見た。ただただ黒いソラがあった。
「...泣いてたんだ」
ヒスイの瞳から涙が流れていた。
「あ、起きたんだね」
誰?わからないけど懐かしい。
「君の名前は?」
「え?僕だよ〜僕」
オレオレ詐欺みたいに言うじゃん。
「ごめんって〜僕の名前はヒスイ」
「ヒスイ...」
どこかで知っていた名前。
「記憶...」
そういやここはどこだ。
「君の名前はアカネだよ」
アカネ.....
ー ヒスイ視点 ー
昔、ヒスイは人を殺めた。それは事実。
「ヒスイの名前は呪いの子」
どこからか声が聞こえる。気が狂ってしまいそうなくらい言われた。
「もう嫌だ...この名前」
呪いの子と言われてるのは名前のせいだった。
ヒスイは名前のせいで狂ってしまった。
「だから僕と名前を変えたんだよね?
ヒスイ」
アカネの瞳が揺れた。
おわり