漣 蓮斗 月一更新かも

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5/18/2024, 10:47:14 AM

テーマ 恋物語

手を伸ばした。そこにはきれいな一本だけ生えてる桜の木の花びらだった。
「きれいに咲いたね」
空を見ながら喋る。最後にあいつとあった場所。そして、たくさんのことがあった場所。

ーー 一年前 ーー

「ここに人が来るのは珍しいね」
ふと桜の木を眺めていたときに後ろで言われた。
「そうなんですね」
そっけなく話していた。自分が帰ろうとしていたとき、あいつは元気に桜の下で笑った。
「またここで会おう!」

ーー 次の日 ーー

「桜のように散れたらな...」
そうボソッと呟いた。
「そうなっちゃうと君を知ってる人が悲しむよ」
「そんなことないでしょ」
うとうとしているあいつがいた。
「ごめん ちょっと寝る」
そう言って桜の下で寝た。上着をかけようとしてあいつに触ったら体温が消えていっていた。
「おい!どうしたんだよ!」
声を荒げて言った。ぜんぜん起きない。やばい。


体温は段々と奪われていき、冷たいあいつが残っていた。

死んだ。その事実で涙が出てきた。恋も桜と散ってしまったようだ。

おわり

5/12/2024, 10:43:02 AM

テーマ 子どものままで

「あと十年で死にますね」
単刀直入に医師に言われた。その医師は馬鹿にでもわかる「躊躇」をしなかった。どうせ早く診察を終わらせたかったんだろう。
「え...」
あと十年で子供が死ぬことを受け入れられないのは無理ないな。医師があんなだから。
「....それでは終わりです」
「........ありがとうごz」
ドンと自分が強く扉を閉めた。あんなやつの診察二度と受けるか。


ー 十年後 ー
ほら生きてる。嘘だったじゃん。人を犯して楽しんでたのかなあの馬鹿医者。
「..ッ」
何故か頭が痛くなっていっている。膝から崩れ落ち呼吸が粗くなっていく。
「「.ど.、し.、か」」
周りにいた人が話しかけてくれる。でも何も聞き取れない。

ああ。当たってしまった。

おわり

5/10/2024, 3:53:26 AM

テーマ 忘れられない、いつまでも

「あの公園まで競争な!」
「あ”!?ちょ」
いきなり言われた。そして後ろにいたあいつを見ようとした瞬間カーブミラーに見えた車があいつの近くに走ってきているのが見えた。
「止まれ!」
どっちに言っているのかわからないが、叫んだ。あいつは負けまいと止まらず走る。
「キキーッ」
大きなブレーキ音が響いた。
「あ、あぁ。」
自分は膝から崩れ落ちた。

おわり

5/9/2024, 2:05:58 AM

テーマ 1年後

「来年も一緒!」
ベットで半分体を起き上がらせて言っているあいつが離れない。
「約束!」
あの頃は良かった。

ーー 一ヶ月前 ーー

「ピーピーピー」
自分の心音がやけに聞こえる。
扉の上には「手術中」という文字が出ている。
「....」
喋らず目を閉じているあいつがいる。
「..す、.せ.ん」
あいつの隣にいた医者の言葉は聞き取ろうとは思えなかった。


「約束守ってくれよ...」
虚しい言葉が空に溶かされていった。

おわり

5/7/2024, 10:27:49 AM

テーマ 初恋の日

人間を消していく。もう慣れてきた。自分は死神。とことん人間という害を消していこう。
「人間の何処が害なの?」
知らない。でも、記憶に残っていないわからないあやふやな場所に居る自分が
「人間を信用するな。人間は害だ。」
ずっと唱えてくる。害だよね。そうだよね。本当にそうだよね?。記憶にいない自分に聞く。もちろん返事はない。
「人間の良いところを教えてあげるよ!」
はぁ。うざく見えてきた。その張り付く笑顔はどうせ作り笑顔だ。そんなのでこの死神が承諾すると?
「ね?」
めんどくさいなぁ。人間って害だったね。もっと信じてよかったかもなぁ。こういうめんどくせぇやつは消そう。吐き気がする。人の心を壊して遊ぶ人間は死神がその心を壊してあげましょう。

さぁ死神の

地獄という楽園へ


おわり

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