漣 蓮斗

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5/18/2024, 10:47:14 AM

テーマ 恋物語

手を伸ばした。そこにはきれいな一本だけ生えてる桜の木の花びらだった。
「きれいに咲いたね」
空を見ながら喋る。最後にあいつとあった場所。そして、たくさんのことがあった場所。

ーー 一年前 ーー

「ここに人が来るのは珍しいね」
ふと桜の木を眺めていたときに後ろで言われた。
「そうなんですね」
そっけなく話していた。自分が帰ろうとしていたとき、あいつは元気に桜の下で笑った。
「またここで会おう!」

ーー 次の日 ーー

「桜のように散れたらな...」
そうボソッと呟いた。
「そうなっちゃうと君を知ってる人が悲しむよ」
「そんなことないでしょ」
うとうとしているあいつがいた。
「ごめん ちょっと寝る」
そう言って桜の下で寝た。上着をかけようとしてあいつに触ったら体温が消えていっていた。
「おい!どうしたんだよ!」
声を荒げて言った。ぜんぜん起きない。やばい。


体温は段々と奪われていき、冷たいあいつが残っていた。

その事実で涙が出てきた。恋も桜と散ってしまったようだ。

おわり

5/12/2024, 10:43:02 AM

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5/10/2024, 3:53:26 AM

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5/9/2024, 2:05:58 AM

テーマ 1年後

「来年も一緒!」
ベットで半分体を起き上がらせて言っているあいつが離れない。
「約束!」
あの頃は良かった。

ーー 一ヶ月前 ーー

「ピーピーピー」
自分の心音がやけに聞こえる。
扉の上には「手術中」という文字が出ている。
「....」
喋らず目を閉じているあいつがいる。
「..す、.せ.ん」
あいつの隣にいた医者の言葉は聞き取ろうとは思えなかった。


「約束守ってくれよ...」
虚しい言葉が空に溶かされていった。

おわり

5/7/2024, 10:27:49 AM

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