世界に一つだけ
「この絵、みことちゃんに向けて描いたんだ」
「え!ほんと!?すちくんありがと〜!!」
小さなキャンパスに描かれた黄色い花。
「これはなんて言う花なの?」
「ナランキュラスだよ」
花びらが何枚も重なってふわふわしてる感じがしてすごく可愛い!
「これ、すみくんが俺のために描いてくれたんだよね!」
「うん、そうだよ?」
「じゃぁこの絵は世界に一つだけしかないね!俺だけが持ってる宝物や!」
「宝物?」
「うん!宝物!すちくんありがとう!」
世界に一つだけしかないこの絵は今まで見たどんな絵よりも暖かくて優しくてきらきらした絵だ。
すちくんが俺を大切にしてくれてる証だ。
些細なことでも
「あ、らん前髪切った?」
「え?うん、よく気づいたね」
「何となくいつもと違うなーと思って」
いるまは些細なことでも気づいてくれる。
「まじちょっとしか切ってないのに凄すぎw」
「…らん、今日顔色悪くね?」
「そう?」
ほらまた気づいてくれる。
「疲れたまってんじゃねぇのか?今日はゆっくり休め」
今日は上手く隠せたと思ったのになぁ。
いるまはどんな些細な変化でも気づいてくれる。
そういうところ、大好きだよ。
言葉はいらない、ただ…
言葉はいらない、ただあなたに抱きしめてほしいの。
あなたに抱きしめられるとどんなに辛いことや悲しいことがあっても笑顔になれるから。
どんな言葉よりもあなたに抱きしめられることが私を元気にしてくれる。
だからどうかお願いします。
神様、私の世界一大切な人を救ってください。
私の日記帳
私の日記帳はあなたの日記帳。
今日かっこよかったところ。
今日可愛かったところ。
あなたと過ごす日々の思い出を書いている。
私の日記帳はあなたへの愛の印。
太陽
「こさめはらんくんの太陽になれるかなぁ、」
真夏の空を見上げてふと口にした。
「ならなくていいよ太陽なんて」
らんくんから予想外の答えが返ってきた。
「なんで?太陽みたいな存在の方が良くない?」
「ん〜?だって太陽って直視できないし触れられないじゃん?俺はこさめが直視出来なくて触れられない存在になるのはやだし」
「なんか、こさめの言いたかった太陽と違うんだけど…」
「いーのいーの!俺の太陽なんてならなくてもこさめはそのまんまが一番だし!」
「ほなぁ、いっか!」
なんか丸め込まれてしまった…