耳を澄ますと聞こえてくる
誰かの怒鳴り声、誰かが泣く声、誰かの叫び声
だけど、耳を塞いではいけない
その中に微かに聞こえる
君の声が聞こえなくなってしまうから。
き 優 オ 僕 干
っ し ア ら か
と さ シ の ら
満 だ ス こ び
ち け は こ た
て で ろ
く の
僕らは生まれる時、真っ白なキャンパスをもらう。
心から幸せだと感じたら黄色を、
悲しい気持ちになったら青色を、
やり場のない怒りを感じたら赤色を、
誰かを本気で好きになったら桜色を、
だが、苦しみに溢れたこの世界で僕のキャンパスはいつしか暗く、淀んだ色で溢れてしまっていた。
君と出会った。
君の美しい色は、僕の淀んだ世界をいとも簡単に彩ってしまった。
いつか君の世界が止まって、そのキャンパスが風化してしまっても、僕が君の色を守り続けるだろう。
僕達の世界が色褪せるまで。
「カラフル」
平穏、幸福、永遠。なんてつまらない言葉だ
平穏は、危険の中にあるからこそ魅力的だ
挫折と絶望の先にある幸福は何にも変え難い
いつか終わりが来るから人は永遠を追いかける
世界は変わり続けるから面白い。表が裏を、裏が表を引き立てる。
だが、宙に放ったコインは裏が出続けることだってあるだろう。悪いことは続いてしまうもので、簡単に断ち切ることはできない。
ついに彼はコインを捨ててしまった。彼はもう二度とコインの表を出すことはできなくなってしまった。
平穏、幸福、永遠。彼が何よりも欲しがったもの。これらを得る手段を、時間を、自ら手放してしまわないように。
「彼の楽園」