ぬるい炭酸と無口な君
無口な君は
僕の炭酸がぬるくなっていることにも気づかない。
炭酸がもともと冷たかったことすら
知らないのかもしれない。
ましてや、炭酸は冷たい方が美味しいのだとか言うことは微塵も考えたことがないのだろう。
だから僕は、君に炭酸は冷たいほうが美味しいのだと
知って欲しい。
よく喋るあなたは
きっと私が何も考えていないと思っている。
あなたの握る炭酸が、ぬるくなっていることに
私はちゃんと気づいているのに。
そしてそのぬるい炭酸が、何よりも美味しいのだということも、ちゃんと知っているのに。
8月、君に会いたい
今年の8月、私は君に会いたいと思った。
いつもなら会えている日、いつもなら会えている時間、
それなのに、今日は目の前にいない。
もしかしたらいるかもしれないと
出かける度に辺りを見渡し落ち込むのを
何度繰り返したことだろう。
どうして会いたいと思うのか、まだ私にはわからない。
けれどきっと、あの人は私にとって特別な存在だ。
でないと、君に会いたいとなんて思わないだろうから。
眩しくて
あなたの笑顔は眩しすぎる。
本当は目を瞑ってしまいたい。
でも今目を瞑ったら、次目を開けた時
あなたが目の前から消えている気がする。
だから
私の目が失明するまでは
あなたを追い続けようと思う。
熱い鼓動
あなたを見ると鼓動が熱くなるのを感じる。
あぁ、好きになってしまったんだ。
きっと一目惚れだった。
知れば知るほど惹かれていくのがわかっていた。
自分ではもう止められないところまで来ているのも
理解していたんだ。
だから距離を置いたのに、手遅れだった
叶わないとわかっていながら夢を見るなんて
辛いに決まっている。
どうせ届かないなら、思い続けるなんて意味がない。
それでも熱くなる鼓動を何度憎んだことだろう。
オアシス
私は誰かにとってのオアシスになれるのだろうか