ぬるい炭酸と無口な君
無口な君は
僕の炭酸がぬるくなっていることにも気づかない。
炭酸がもともと冷たかったことすら
知らないのかもしれない。
ましてや、炭酸は冷たい方が美味しいのだとか言うことは微塵も考えたことがないのだろう。
だから僕は、君に炭酸は冷たいほうが美味しいのだと
知って欲しい。
よく喋るあなたは
きっと私が何も考えていないと思っている。
あなたの握る炭酸が、ぬるくなっていることに
私はちゃんと気づいているのに。
そしてそのぬるい炭酸が、何よりも美味しいのだということも、ちゃんと知っているのに。
8/3/2025, 3:00:45 PM