【風鈴の音】


猛暑だ

暑さが彼岸を越えるようになって久しい


扇風機の前を陣取り

軒下から聞こえてくるチリ～ンに

涼しさを憶えた日が懐かしいもんだ


この暑さを乗切るには

鈴の音だけでは心許ないと

今年はかき氷機を買った

お店のかき氷には敵わなくとも

お手軽に涼を取るには十分だ

試しに作ってみると

ふわふわ氷が作れるの看板に偽りなく

シャリシャリ削ると

わたあめのような氷が器の中に舞い落ちる

これは夢が広がる

ジュースにプリン

フルーツに野菜

牛乳に抹茶にヨーグルト

ピスタチオにハチミツ


あ

ちょっと涼しくなって来た

【心だけ、逃避行】


いつの頃からか

そ～ゆ～もんだと思ってる

少しだけ自分の心を軽くしてやる


実際にやると影響が大き過ぎて

なんて考えるけど


実際の所は

それを覆すほどの衝動がもう無いのかも

【冒険】


少し余裕が出てきたのか

秘めたる少年心は

老いてますます健在


年齢によるある程度の分別と

発揮できる場所を与えて貰ったタイミングが

噛み合ったようだ


仕事一辺倒で燻り続けた時期も

今にして思えば

良かったのかも知れない


自分のゴキゲンをとるのは上手い方だと思ってたけど

さらに後押しして貰えたりするもんだから

足も自然と前に出る


いつまでもそうで居られるかは分からないから

今のうちになるべく足を伸ばしておこう

【届いて.......】


まぁ

たぶん届いてるから


たぶんそういう事


でも承知の上


それがいいんじゃあないか

【あの日の景色】


あの光景が特別なのは

あの瞬間

あの場所でしか見れなかったからでも

見たこともないような景色だったからでも無く


共に見たからなんだろう


共に見た景色は

今までも見てた同じような景色も

特別になった


たまに自分の奥底にある

感情に触れながら

今日も特別に囲まれて歩く