【未来の記憶】


子供の頃

実家の居間で

多分、お絵描きをしていた

お袋と二人だった


絵を描きながら

ふとお袋の方に目をやると

ぼ～っと

こちらを見てる

ような

見てないような


遠い視線


不思議に思って

何を見てるのか尋ねた


帰ってきた答えは

未来


幼い俺は

全力できょとんな顔をしたと思う

ふ～ん

とだけ言うと

再びお絵描きを再開した


その時はさっぱりだったけど

きっと

幼い我が子の将来に想いを馳せていたんだろう

どれくらい先を見てたのかは分からないが

もう聞く事も出来ない


俺

結構な歳になったゼ


あの時に見た未来は

もう通り過ぎちまったかい？

【ココロ】


あのウエハースチョコのシールでも

俺の好きなグミでもなさそうだ

もちろん少年コミックでも


ひらがなでも漢字でもなく

英語の次はカタカナ

昭和のオッサンとしては

未来、遊び心、テクノロジー

シャレ感、強調、カタコト、外来語

そんなイメージがついて来る

残念ながら

常用文字としてのカタカナまでは届かない


結果

人工知能に芽生えた感情

的なものに辿り着く

幼き日のヒーローも影響してるかも知れないけど

ネコ型に百万馬力

数々の映画に小説

あらゆる作品で目にした


作品を作った先人達が

それを見て育った我々が

思い描いた未来には

近付いてるのだろうか

【星に願って】


効果はないと知る

【君の背中】


運動会

一緒に走ろうと言った

君の背中

【遠く....】


お店のメニューにある

辛口や激辛

はじめましてのお店だと特に

基準が分からない

同じ激辛表示でもお店によって様々

人に聞いても

その人の基準が分からない


一度自分で試してみるしかない

辛い

甘い

苦い

近い

遠い


やはり曖昧だ

誰かから見た遠くは

別の誰かから見た近くだったりする

自分の基準だって変わる

自身がそれに気付いてない事もある


遠く


俺の知る最も遠くは

すべった時に仰ぐ宙だな

と

強がってみる