【誰も知らない秘密】
そりゃ
言えないよ
でも
そんな事でも
ポロリと話せるような
安心感
そんな環境が出来るといいなぁ
と思う
【静かな夜明け】
つい先日
早朝に鳴り響く電話の音で飛び起きた
会社の後輩からだ
これはただ事ではない
しかし一応は先輩
電話の向こうで
申し訳なさそうにしてるであろう
後輩を思い
いつもより柔らかい声を心掛ける
もしもし~
ど~したぁ?
早くからすいません
に対応すべく
大丈夫よ~
の言葉を口の中で温める
しかし
聞こえてきたのは
もう出られました?
ん?
あっ
まだいらっしゃいます?
ん?
噛み合わない話
泳いだ目の先に時計があった
始業時間を過ぎている
ん?
さっきまで温めていた言葉を急いで飲み込む
た、ただいま起きました
電話の向こうで複数の笑い声が響く
午前中の仕事はどうにかしとくんで大丈夫ですよ
逆に言われてしまった
暖かい・・・
途中
地元の名物を2分で買い
会社に向かう
いつ以来だろう
なんて思いながら
静かすぎる夜明けも考えものだ
と
責任転嫁
【heart to heart】
英語は苦手と
言った端からなんてこったい
まぁ
今回のはギリセーフだな
もちろん独りよがり
そんな可能性もある
断言は出来ない
だけど
そう感じた事はある
少なからず
こちらはオープンで良かった
あまり考えず
深読みせず
素直な言葉を発する反面
取るに足らない事だったり
まとまりの無い言葉も多かったけど
そんな事も気にせず済んだ
う~ん
これは相手のお手柄だな
【永遠の花束】
中学生の頃
大好きだったばぁちゃんが亡くなった
葬儀を終え
火葬場に入る
まだ何処かで
気持ちの整理が出来てなかったのだろう
火葬を終えた時に
現実を叩き付けられた気分だった
もう優しかったあの顔を見る事が出来ない
ショックだった
中学生の俺は
もっと化学が進歩して
生前の姿のまま
残せる未来を願った
そんな俺も
あれからそれなりに大人になった
あの時の自分を子供だと思うくらいには
保管場所や費用なんて
現実的な話ではなくて
それは残された者のわがままであり
その気持ちの中に
ばぁちゃんの気持ちは存在しない
きっと自分でも
そんな中途半端に存在し続ける事は望まない
代わりに残してもらった
たくさんの思い出がある
永遠だなんてだいそれた言葉にはピンと来ないし
記憶力もだいぶ怪しくなってきた
そんな事を考えてると
改めて
写真ってすげぇ発明だなぁ
なんて思う
【やさしくしないで】
長女から進められたアニメ
主人公が俺っぽいとの事
確かに分かる気もする
そして面白い
さらにほんのり泣ける
世代的には
俺の世代に向けて作られてそうだ
映画の野原ひろしを見て
ホームシックにかかる
おじ好きの娘らしい
LINEで途中まで見た感想を伝える
あのシーンは笑った
あの人は長女っぽい
あの辺でチョット泣いた
などなど
作品談義に花を咲かそうと
送った感想文
帰ってきたのは
病んでますねぇ
優しさに飢えてますねぇ
おいっ
そんな所で核心をつくなよ