【手ぶくろ】
最近はあまり聞かなくなったけど
結婚には
大事な3つの袋があるのだとか
残念ながら
手ぶくろはランクインしてなかったと思う
だいぶ残念な袋はたまにランクインしてたけど
防寒としての手ぶくろは
小学生までの記憶にしか登場しない
最近
歩きのお供にと思い立ち
手ぶくろの売り場を覗いてみた
毛糸の手ぶくろ
5本指かミトン
そんなイメージしか持ってなかったから
それはそれは驚いた
5本指、ミトン、その両方になる物
あったか素材に防風機能
滑り止め加工にストレッチ素材
スマホ操作対応の物
バイクや自転車用に
アウトドア用やスポーツ用、作業用まで
機能もデザインも様々だ
目まぐるしい進化の前に
どれを選ぶべきか分からなくなり
あえなく撤退
次は少し下調べしてから行こう
まさか
手ぶくろの世界があんなに広がってるとは
【変わらないものはない】
少しと感じる時間でも
随分と色々な事が変わってしまった
もっと長い時間なら尚更だ
それでも
変わらないものがない
とは
言いきれない
可視化出来るかどうかは分かんないけど
【クリスマスの過ごし方】
年末年始の絡む仕事に怯えつつ
堂々と深夜にケーキを頬張る
だってクリスマスだもん
【イブの夜】
語っちゃった
そしてきっと
来年も同じようなお題と
向き合うに違いない
まぁ
こちとら数十回とその夜を過ごして来た実績がある
しかし実感がない
そうだ
弟の誕生日だった
弟が産まれた年
お袋はクリスマスから年末年始にかけての一連を
病院で過ごしたんだろう
もしかすると
後にも先にも
一番ゆっくりと過ごせた年の瀬だったかもしれない
その後我が家のクリスマスは
弟の誕生日とセットのイベントとなったが
その当時
今ほどケーキ屋さんがある訳ではなく
今ほど注文を聞いてくれる訳でも無かったため
弟は自身のバースデーケーキを食べた事がなく
メリークリスマスのプレートと
サンタさんの砂糖菓子が乗ったケーキを食べていた
他の兄妹からしたら
何やら豪華で羨ましかったが
本人はクリスマスのついでに祝われてるようで
複雑だったらしい
なるほど
なってみないと分からないもんだ
案外
ビデノリくんも
得体の知れないプラモデルを
羨ましく思ってたかも知れないな
【プレゼント】
裕福な家庭ではなかった
子どもの頃
クリスマスは
年に一度のビッグイベントだった
望んだ物は来なくとも
何かしらのプレゼントが貰えるのだ
しかも
普段はまず買ってもらえない
オモチャの可能性が高い
サンタさんへの
手紙に差入れ
靴下の配置
準備する時間も楽しい
その年届いたのは
見たことの無い作品のプラモデル
見たことは無いが
パッケージの絵から量産タイプの機体
ガンダムで言うザクみたいな役どころだと
すぐに理解出来た
もっと言えば
戦闘用ではなく作業用みたいだ
兎にも角にも組み立てみる
特に説明書はなく
箱の裏に組み立て手順が書いてある
瞬く間に出来上がった
翌日
ヒデノリくんの所に届いた
Zガンダムと対決させた
相手は変形して空中を旋回
目立った装備もないこちらは手も足も出ない
しかし作業用
装甲は丈夫なはずだ
ひとしきり飛び回ったZガンダムは
決戦の終止符を打つため
変形し地上に降り立った
手にしたビームサーベルから強い意志を感じる
対するこちらもクレーンゲームのような手を構える
今しかない
遠距離で戦えない作業用マシンは
意を決して飛び出した
その頑丈さだけを武器に
決死の体当たりだ
ピカピカのZが砕け散る様を見て
少し涙ぐむヒデノリくんの姿が目に浮かんだ
ガシャン
クレーンハンドが飛ぶ
三角の頭も飛ぶ
足も1つしか残ってない
完敗だった
ビームサーベルは
振るう事無く元の位置に収められた
バラバラになった機体は
はめ込む部品が破損しており
子供の俺には
もう元に戻す事は出来なかった
サンタさんズルいぜ
敗北感と共に新しい年を迎えた
その年の夏
お祭りのくじで
ヤツと再会した
さすが量産タイプ