九玫

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7/2/2022, 4:22:41 PM

『日差し』

 炎天下。気温が下がることもなく、最高気温を更新している毎日。周りの視線が更に、その鬱陶しい暑さを増していく。

不安になったから、眼を向ける場所を変えた。

ふと隣の少し高い彼を見て。

眼が合った彼の、微笑んだ細くなった眼を見て。

少し安心した。

―君の眼差しは、どんな日でも心地良い、苦しくない、そんな、優しい温度。

6/13/2022, 12:59:23 PM

『あじさい』

 景色なんてそうそう変わらないと、一体誰が言っただろうか。こんなにも至る所に雨が降っている、曇った、暗い状態で、こんなにも輝いて、鮮やかな景色が見えるこの、どこが、変わらないというのだろうか。

 こんなにも美しい景色の見ることの出来る季節など、他にないだろう。






















紫陽花
花言葉―移り気、浮気、無常―

5/16/2022, 11:20:53 AM

―愛があればなんでもできる?―

『愛があればなんでもできる?』
そんな君からの質問に、
「両者に偽りのない愛があれば」
と返した記憶がある。

だから、重い、と。それは嫌だな、と。
人に、君に、笑われても構わないから、

―――と、言われれば、
喜んで僕はきっとそうするだろうね。

そう付け足して。

4/3/2022, 6:20:47 PM

―1つだけ―

少し暖かくなった。
綺麗に空を踊っていた桜は
気づけば儚く、散っていた。
手元の書籍の間にある、
大切にしまい込まれた

――1輪のみを残して。

4/1/2022, 4:08:03 PM

―エイプリルフール―

幸せだよ。
噛み締めるように
あなたは言う。
いつもありがとう。
優しく微笑みながら
あなたは言う。
これからもずっと一緒に。
そう悲しそうに言ったあなたの――

その言葉に嘘はないですか?

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